注意!感染して数週間後に起こる「ギラン・バレー症候群」とは?
カンピロバクター食中毒で怖いのが「ギラン・バレー症候群」という合併症です。
感染後1~2週間ごろから手足のしびれや力の入りにくさなどの神経症状がみられるようになり、手足のまひ、顔面の神経のまひ、呼吸困難などを起こし、まれにまひが残り後遺症の原因となることがあります。
ギラン・バレー症候群の症状がみられた場合は、通常は入院治療が必要とされ、リハビリが必要となる場合もあります。
食中毒になると「お腹を壊すだけではないかもしれない」ということを覚えておき、食中毒予防に努めましょう。
鶏肉による食中毒を起こさない対策
鶏肉による食中毒を起こさないために、下記に気をつけて対策しましょう。
加熱はしっかりと行う
カンピロバクター菌は、中心温度が75度以上で1分間以上の加熱により死滅します。
鶏肉が分厚いと中まで火が通りにくくなるため、開いて薄い状態にして焼くか、弱めの火でじっくりと焼くようにするとよいでしょう。
加熱ムラの起きやすい電子レンジで加熱する場合は、途中で上下を返してムラなく加熱できるよう気をつけます。
また鶏ハムを作る際に、しっとりさせるために余熱調理することがありますが、中心部までしっかりと火が通らないため、あまりおすすめできません。
鶏ハムを作る場合は余熱ではなく加熱をしてしっかり火を通すようにするか、安全に作れる低温調理機を使って調理するようにしましょう。
調理器具を分ける
生の鶏肉を扱う調理器具は「肉・魚専用」のものを使い、ほかの食材を扱う調理器具と分けるようにしましょう。
もし調理器具を分けられない場合は、使ったあとに洗剤を使ってきれいに洗い、熱湯消毒をする方法でもOKです。
または使い捨てのまな板シートを使ってみるのもよいでしょう。
鶏肉を洗うのも注意!
鶏肉を水で洗うのも注意が必要です。
水で流すと、カンピロバクター菌が水しぶきとともにあちこちに飛び散ってしまいます。
鶏肉についた汚れやドリップ(赤い液体)が気になる場合は、キッチンペーパーでやさしくふき取るようにしましょう。
「お店で提供されているから安心」でなはく、生の鶏肉は食べない
たとえ飲食店で提供されるものでも、鶏肉を生で食べるのは避けましょう。
カンピロバクター食中毒の多くは、飲食店での未加熱や加熱不十分な鶏肉が原因だということがわかっています。
最近では、鶏肉を生の状態で使ったチャーシューや、生の鶏肉を載せた寿司などが原因となり、数十名・数百名規模の集団食中毒が起きています。
「お店で提供されているから大丈夫だろう」ではなく、自己判断を行い、生の鶏肉を食べるのは避けましょう。
配信: トクバイニュース