妊娠中はひとりで過ごすことが多かった、すやすや子さん。住んでいる場所には知り合いもおらず、夫は出張がち。出産したら話せるママ友が欲しいと思っていましたが、産後はメンタルが落ちることも。その後は気持ちも回復。そんなある日、区役所でおこなわれる育児教室へ参加し、生後6カ月の赤ちゃんのママ、よう子さんに話しかけられ連絡先交換。出会って2回目で、どうしても結婚式に来てほしいと懇願され、戸惑いながらも参列することに。人数合わせかもという疑念もありましたが、結婚式後もマメに連絡をくれるのでこれがママ友なのかもと思うのでした。
よう子さんとお茶をしていたある日、生命保険のことを訊かれ、自分の夫が保険関係の仕事をしているから話を聞いてみないかと誘われます。最初はやんわり断ったものの、食い下がられるのでキッパリ断ったすや子さん。
その日を境によう子さんからのスマホでの返信をやめると、1カ月後に返信がないことを心配したよう子さんから手紙が届きます。そっけないと思いつつも、忙しいので会えないとだけ返信。心の中でサヨナラをしました。
今の辛い気持ちを共感し合えるような相手が欲しい…
出産後、うつ気味だったすや子さん。好きだったマンガを読む気にもなれず、やる気も起きなかったため、児童館へ行くことにしました。
「顔色悪いけど大丈夫?」
児童館のスタッフさんから、「相談したいことがあれば言ってね」と声をかけられます。親身になってすや子さんの話に耳を傾けてくれるスタッフさんは、イベントを案内してくれました。内容は悩めるママが自分の話をし、ほかの人の悩みを聞くというもので、すや子さんは参加することに。
イベント当日、児童館のスタッフさんが司会者となり、1人ずつ自身の悩みを発言。ルールは批判やアドバイスをせず、「ただ話して聞く」のみ。それだけでいいのかと思ったすや子さんでしたが、イベント終了後、自分の悩みを話して心が軽くなっていることを感じます。
再び同じイベントに参加したある日のこと、参加者の1人「牧野さん」の話が気になったすや子さん。育児の悩みなどではなく自身のうっかり話などをしており、イベントの主旨とは違った話をしていることに疑問を持ったのでした。
◇ ◇ ◇
産後のつらい今の気持ちを共感し合えるような相手や場所が欲しいと思い、解決の糸口になればと児童館のイベントに参加したすや子さん。
育児の悩みを「話して聞く」。アドバイスや批判はしない。これは育児に限らず、すべての悩みに通じる、シンプルで着実な方法ではないでしょうか。
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著者:マンガ家・イラストレーター すやすや子
配信: ベビーカレンダー(パパママ)
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