おばあさんの暴言が止まらない
それがいけなかったのでしょうか。
「そんなところに立っていたら、降りるのに邪魔だよ！」と急に怒鳴られました。
次のバス停で降りる予定なのかもしれませんが、バスは移動中で、バス停はまだ見えてもいません。
急に怒られてびっくりした私は、またも反応ができずに硬直してしまいました。
暴言を止めたのは？
「いいかげん、やめたらどうですか？」
という声が聞こえ、振り向くと男性がいました。
男性は続けて
「前も女性に同じように言いがかりをつけてましたよね。いったい何がしたいんですか？」
と言いました。
「いえ、私はそんな……」
と先ほどの勢いはなくなり、小さくか弱い声になりました。
そして、そのままバスを降りて逃げて行きました。
助けてくれた男性にお礼を言って少し話を聞いたところ、通勤でバスを利用しているそうなのですが、前に一度同じような場面を目撃したことがあったんだとか。そのときは何かトラブルかなくらいに思っていたそうです。
ですが、今回もおばあさんがまったく同じ内容で女性に文句をつけていたのでおかしいと思い、助けてくれたのだそうです。
難癖をつけるためだけに知らない人に文句を言う人がいるなんて、それだけでも衝撃ですが、いつどこでターゲットにされるかわからないと思うと怖いなと感じました。
おばあさんにも何か思うところがあったのかもしれませんが、なんだか不思議な体験でした。
ltnライター：橘るい
