班? 班って何?
『班』という単語に慣れない私は、姑の剣幕に押されて「はい」と返事をすることしかできませんでした。すると姑たちが帰った後、インターホンが鳴り、自治会の会長だという男性がやってきたのです。
引っ越してくることを知っていたという自治会長さんが言うには、私たちの住む地域には1班あたり20軒程度の家庭が集まる班という組織があり、月に一度の町内清掃には班全員が顔を合わせるとのこと。回覧板などもその班単位で行われるので、班員となる人は班全員にあいさつ回りをして欲しいというのです。
姑の話が理解できた瞬間
自治会長さんはさらにさまざまな条件を話し出しました。
●新しく引っ越してきた人は必ず全員に挨拶すること(直接会えるまで)
●手土産の金額は最低でも2,000円
●班の役員などは新しい住人が率先して受けること
●町内清掃のときは参加できる家族全員が出ること
都心で育った私にとって「隣に住んでいる人と話したことがない」「そもそもどんな人が住んでいるかも知らない」ということが当たり前でした。しかし夫の育った地域では、その土地ならではの風習があったのです。