教えてくれたのは
島本美由紀さん
料理研究家/食品ロス削減アドバイザー
旅先で得たさまざまな感覚を料理や家事のアイデアに生かし、手軽に作れるおいしい料理レシピを考案。「食品ロス削減は家庭の冷蔵庫から」をテーマに食品ロス講演や食品保存、冷蔵庫収納を学べる講座を運営している。「ムダなく使い切れる! 冷蔵庫収納術(コスミック出版)」など著書多数。
Tip1.あれもこれも冷凍OK!もっと活用しよう
おなじみの保存方法・冷凍ですが、まだ開拓の余地があるかも。例えば卵は生のまま冷凍できるのを知っていますか?水にさらすと簡単に殻がむけるので、黄身が半分になるようカットして焼くと、1つの卵から小さな2つの目玉焼きを作ることができます。
卵は生のまま冷凍できます!
黄身が半分になるようカットして焼くと、1つの卵から小さな2つの目玉焼きを作ることも
また豆腐はパックのまま冷凍OK。高野豆腐に近い食感になります。柚子胡椒や豆板醤など、ベースト状の瓶入り調味料は、使用頻度が低ければ瓶のまま冷凍室へ。カチカチにならないので、冷凍室から出してスプーンですくって使えます。
豆腐もパックのまま冷凍OK
Tip2.使いかけボックス&月1見直しデーを設定
冷蔵室の下段は目につきやすく、かつ温度が低い場所。ここに使いかけの食材をまとめるボックスを作りましょう。スペースが許せば、使いかけの野菜もここに入れてOK。ボックスは冷気を通すメッシュタイプや、高さが低いものがおすすめです。冷凍ものの賞味期限はざっくり1カ月なので、それに合わせて、月に1度冷蔵庫見直しデーを設定するのも大事。期限の近いものを軸に献立を考えるようにしましょう。給料日前など、自分のやりやすい日を設定してみて。
冷蔵室の下段に使いかけの食材をまとめるボックスを作りましょう
使いかけの野菜もまとめてここに入れてOK
Tip3.お買い物前は冷蔵庫の写真をパシャリ
無駄な買い物を防ぐには、冷蔵庫の在庫を把握し、献立も考えておくのがポイントです。そのためにやってみてほしいのが、冷蔵庫の写真を撮ること。朝撮っておけば、仕事やおでかけ帰りに見返しながら、献立を考えることもできます。冷凍室は奥に食材が眠りがちなので、ブックスタンドを使用して立てて収納するとパッと見で分かりやすくなりますよ。ブックスタンドは、金属性のものだと割れにくく、熱伝導が高いので互いに冷やし合ってくれます。
お買い物前に、冷蔵庫の写真をパシャリ
さらに!しなった野菜はこうして復活!
もっとも食品ロスが多いといわれる野菜は、育った環境に近い環境で保存するとベター。葉野菜は、ペットボトルの空容器などを活用し、立てて収納してみて! もししなってしまったら、熱湯と常温のお水を1:1で混ぜた50度のお湯で野菜を洗うと復活することも。しなびた大根やニンジン、キュウリは、氷水につけてみて。ミニトマトはさっと熱湯にくぐらせると皮がピンと張りますよ。
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フードロスは身近な問題。私たちに何ができるのか、家族で話してみるのもよいですね。
※この記事は、2023年10月発行の「ぎゅって首都圏版11月号」に掲載した記事を再編集したものです
配信: ぎゅってWeb