「よりもいしょうゆ」を9月から発売し、1873年に創業して初めてアニメキャラクターを採用した。館林市が舞台の一つであるアニメの「よりもい」キャラクターの4人を各自、集合の5種類を揃えた。
キャラクターをパッケージ全面に描き、時間をかけて図案を調整。忠実に再現し、試買とコンプリートを誘う。中身は特選丸大豆醤油を入れ、まろやかな味わいと深い香りで料理を引き立てる。二重構造の密封ボトルで劣化を防ぎ、使用量が調整できて使いやすい(各200ml密封ボトル、税抜き550円)。
発売は県内のみに限って館林駅の観光案内所、ファンの聖地になっているつつじが岡公園のふれあいセンターなどに展開する。観光、巡礼目的の一つにしてもらい、地域活性につなげる。正田醤油の既存ユーザーや市・県在住者がアニメを知る機会にもする。
「よりもい」は群馬県内の高校に通う主人公が、行方不明になった母親を見付けようと南極を目指す物語。高校の同級生らとともに悩みながら成長する姿や細かな人物描写が感情移入を促す。「ニューヨーク・タイムズ」の「2018年 最も優れたTV番組」海外部門10作品のうち一つにも選ばれ、世界でも人気。館林市は「よりもい」を観光資源にし、アニメツーリズム協会の「訪れてみたい日本の聖地88」に5年連続で選出されている。今も館林を訪れるファンが絶えず、キーホルダーなど各種グッズの売れ行きも好調という。
正田醤油は元社長の本川保之氏が第七次南極越冬隊、本社を館林駅の隣の栄町3丁目に構えることから「よりもいしょうゆ」を商品化。包装裏面にもエピソードを載せ、親近感を醸成する。
◇日本食糧新聞の2023年9月1日号の記事を転載しました。
配信: たべぷろ