「インカのめざめ」というじゃがいもの名前を聞いたことはありますか?
2001年に品種登録された比較的新しい品種で、一般的なじゃがいもよりも黄色く、甘く、なめらかさも抜群!ふつうのじゃがいもだと思って食べると、その違いに驚きます。
今回はさらに甘さを蓄えた雪室貯蔵のインカのめざめをご紹介。
おいしさが実感できるお手軽レシピとともに、その魅力をお伝えします。
「インカのめざめ」は、鮮やかな黄色味と甘さが特徴的なじゃがいも
「インカのめざめ」は、南米・アンデス地方原産の小粒じゃがいもを日本向けに改良した、比較的新しい品種です。古くはインカ帝国時代から食べられていたという由来からこの名前が付けられました。
品種登録直後は50g程度の小粒が多く、収穫量も限られていましたが、現在は100~200gの大ぶりのものも増えており、北海道を中心に広く栽培されるようになってきています。
果肉は鮮やかな黄色!通常のじゃがいもが糖度4度とされるのに対し、インカのめざめは6度と甘みも強いんです。今回選んだのは、もともと糖度の高いインカのめざめを、さらに雪室で貯蔵したもの。低温管理により甘みがさらに増していて、糖度は11~16度ほどにもなっています。
左が生のもの、右が蒸し器でふかしたインカのめざめです。加熱しても鮮やかな黄色はそのまま。むしろさらに濃くなっているような気もします。
食べてみるとみずみずしさがあり、口当たりはしっとりなめらか。栗のようなホクホクした食感と、さつまいものようなしっかりした甘みが感じられます。しかもメークインよりも煮崩れしにくいので、煮込み料理にもおすすめなんです。
ただ、保存には注意が必要です。インカのめざめは生命力が強く芽が出やすいので、冷蔵保存がおすすめ。私は大きなジップ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に保存していましたが、3週間経っても芽が出ることなく使い切れました。
蒸してバターをのせるだけでもおいしい!皮つきのポテトフライやオーブンポテト、ポテトサラダなどにしてもおいしく食べられそうです。
今回はインカのめざめ特有の色合いやおいしさを生かしたレシピを3品ご紹介します。どれも簡単でシンプルな作り方なので、気負わずトライできますよ。
味付けは塩だけ。シンプルに作る「インカのめざめの炊き込みごはん」
インカのめざめと、お米、塩のみで作る炊き込みごはんです。ふかしたような甘さが楽しめます。先に塩を入れて炊くと米に芯が残る場合があるので、塩は炊き上がった後に混ぜるのがおすすめです。
材料(2合分)
- インカのめざめ 2個(約200g)
- 米 2合
- 水 360ml(目安)
- 塩(天然塩がおすすめ) 小さじ1
- ごま塩(お好みで) 少々
作り方
1米を研ぎ、360mlの水で浸水させておきます。
2インカのめざめは皮をむいて芽を取り除き、ひと口サイズに切ってから水に5分ほどさらしておきます。
3鍋または炊飯器に1を入れ、水気を切った2を重ならないよう全体に並べます。炊き上がった後に塩をまぶすので、ここでの味付けは不要です。
4鍋の場合は中火で沸騰するまで加熱した後に弱火で12分炊飯し、火を止めてそのまま10分程度蒸らします。炊飯器の場合は炊飯モード(早炊きでOK)で炊き上げます。
5塩を全体にまんべんなく振り、鍋底からふわっと混ぜて茶碗に盛り付けます。お好みでごま塩を振ってください。
コツ&アレンジ
栗ごはんのような風味に仕上がるので、バターよりもごま塩の方が合います。塩加減は控えめにしていますが、お好みで調整しながら加えてください。
傷みやすいのでお弁当などには入れず、冷蔵保存で翌日には食べ切るようにしてください。
配信: hitotema