■物理的に離れることで関係が改善
一人目は、実母・義母ともに仲が良いという女性。しかし、現在の関係性を築くまでは紆余曲折あったようです。
「思春期から20代前半までは、顔を合わせればケンカばかりで、実母との仲は良くありませんでした。ちょうどその頃に母と父の関係も悪くなり、私の思春期のイライラや母の更年期なども重なってしまったんです。
しかし私が就職して一人暮らしを始め、物理的な距離が生まれると、お互いに思いやりを持って接することができるようになりました。元々趣味が近いこともあり、食事に行ったり、遊びに行ったり。結婚が決まった時もとても喜んでくれ、今ではほどよい距離感を保てています。
義母もとても優しく、私のことを気遣ってくれますが、それはお互いに『他人だから』『大切な人の家族だから』という共通認識があるからかもしれません。
夫と結婚しなければなかったはずの関係性なので、もちろん大切にしていきたいとは思っていますが、『たとえば職場に義母がいたら仲良くなっていたか?』と考えると、なんとも言えないのが正直なところです。ただ夫のことが好きすぎて、たまにマウントを感じます」(30代・女性)
「近い」だけが家族ではない。離れて暮らすことで見えてくることもあるんですね。義母とも良好な関係を築けているようですが、どちらかといえば「実母」派といったところでしょうか。
■実母よりも義母と仲良し!
続いては、義母と仲良しだという女性のお話。実母のことは「リスペクトできない」とのことですが、何があったのでしょう?
「幼い頃から、実母の言葉による虐待やヒステリーに苦しめられていました。私の世界に平気で踏み込んできて、何事においても指図をし、気に入らないと罵倒する。この過干渉は、結婚した今でも続いています。
何かにつけて『親として』を盾に、いちいち介入してきます。それでいて、たまに自分の接し方に自信がなくなると『お母さんのこと好き?』と聞いてくるんです。子離れできない親の典型ですが、私からすれば、まったくリスペクトできないし、なんなら軽蔑しています。
一方、義母は一定の距離感を保って接してくれます。深入りしないさっぱりとした付き合い方を確立しているようで、お互いにストレスにならないラインを守ってくれるので助かります。そのため、嫁3人とも義母との関係は良好です。
旦那の愚痴や悪口も聞いてもらえて、夫婦生活のガス抜きとしてもちょうどいい存在感でいてくれています」(40代・女性)
親の過干渉や毒親という言葉。ここ数年で、耳にする機会がグンと増えましたよね。最初の女性は「物理的な距離」が大事だとおっしゃっていましたが、「心理的な距離」も重要なポイントになりそうです。
(文・画像作成:ママテナ編集部)