粉末フードのアップサイクルが実現
売上増加とともにフル稼働の工場の課題は、フードを製造する際に生じる粉末。
粒の欠けや崩れが原因で生じるフード粉末は商品と全く同じ高品質な栄養価を誇る。年々製造量が増えるにつれ、その量は1ヵ月で約300kgもの量になっていたそうだ(廃棄率約4%)。
そんな折、同じ大阪府八尾市で小さな動物園を営む「あにまっち」から、フード調達に苦心していると相談があったことがきっかけとなり、粉状ごはんを好むマイクロ豚においしく食べてもらうため提供を開始した。
双方にメリットが生まれる取組を構築
大量廃棄していたドッグフード粉末をマイクロ豚の食事へアップサイクルする取組について、小さな動物園「あにまっち」運営会社、キョーエイグループ 寿寿会長、児林秀一氏は、『弊社は介護施設や福祉施設を運営しています。心が通う動物との触れ合いが利用者様の癒しにつながると考え、保護犬やマイクロ豚を迎えて飼育しはじめました。また一般の方を対象としたふれあい動物園「あにまっち」を開園しました。現在マイクロ豚は14頭。アップサイクル粉末を2023年11月より提供いただき、食事代は大きなコストダウンができました。大切に育てているマイクロ豚が、以前よりも喜んで食べる姿を見ると嬉しいですね』と、
plust代表取締役、加藤優氏は、『タンパク質が豊富な鶏や馬の命をいただきながらも、製造過程の都合で廃棄していることに心苦しい思いがありました。廃棄粉末は、通常商品と同じ高品質の栄養価を誇ります。弊社に寄せられる愛犬の飼い主様のご意見は「体臭や便が変わった」という喜びのお声が多いので、今後マイクロ豚の体臭や便のニオイも変化していくと考えています。育てる方々のお世話が楽になるのもメリットです。今後は、全国の動物園に販路を広げ、サスティナブルな取組を発信していきたいと考えています』と述べている。
また、plustでは、企業活動を通じて2015年9月に国際連合が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献するという。
ドッグフード粉末をマイクロ豚の食事へアップサイクルすることを実現した、plustの今後に注目だ。
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(角谷良平)
配信: STRAIGHT PRESS
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