お雑煮といえば、すまし汁に焼いた角餅を入れるもの…と思っていました。でも、地域によってみそを入れたり、煮た丸餅を入れたりと、まったく異なるんですって。なかでも、今回香川県の農家に教わった「あんもち雑煮」は想像をはるかに超えていました。なんと白みその汁に「あんこ餅」を入れるんですって!同じ日本でも違い過ぎて面白い~。香川の伝統文化を感じるべく、そしてお味を確かめるべく、作ってみたいと思います。
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江戸時代、温暖で雨の少ない気候である香川県では、農業振興の1つの方策としてさとうきび栽培が盛んに行われていました。
明治時代あたりから、年に1度、とっておきの砂糖を使った正月の特別な料理として、お雑煮に取り入れるようになったのが「あんもち雑煮」のはじまりといわれています。
白いおだしにまんまる具材♪「あんもち雑煮」
材料(4人分)
[だし汁]
煮干し…30g ※1
水…800ml
[具]
あんもち…4個 ※2
金時にんじん…80g ※3
大根…50g
油揚げ…1/2枚
白みそ…80g
青のり…適量
※1 今回は煮干しを使っていますが、かつおやあご、合わせだしなどお好みでOK。
※2 あんこ入りの餅は、市販のものでOK。
※3 金時にんじんを使用していますが、普通のにんじんでも構いません。
作り方
1.煮干しは頭とはらわたを取る。
頭をひねるとすぐ取れます。
はらわたの黒い塊を摘まんでポロっと取りましょう。
2.鍋に分量の水と煮干しを入れ、フタをせずに強火にかける。沸騰したら弱火にしてアクを取りながら15分ほど煮出してザルで濾す。
浮いてきたアクは取りましょう。
3.金時にんじんと大根は、厚さ2mmくらいの輪切りにする。油揚げは食べやすい大きさに切る。
「今年1年丸く納まりますように」という願いを込めて、丸い形にするんだそうです。
4.鍋に2のだし汁と3の金時にんじんと大根を入れて煮る。
5.野菜が煮えたら油揚げを入れ、ひと煮立ちしたらあんもちを入れる。もちが少し柔らかくなったら白みそをだし汁で溶かしながら入れる。
白みそは他のみそよりねっとりしているので、入れる前にしっかりとだし汁で溶きましょう。
おっと、油揚げも忘れずに!
6.お椀に盛り、青のりを振る。
はい、出来ました~。
白みそ仕立てのお雑煮に、ドカン!とあんもちが入ってるなんて…!
香川県にゆかりのないわたしにとってこんなお雑煮初めて(笑)。
では早速、本命のあんもちをはむっ!
もちっと柔らかでおいしい♪白みそのおだしを口に含み、続けて大根と金時にんじんをモグモグモグ…ハイ、大変おいしゅうございます。
あんもちに白みそって所が味噌、いや、ミソなのかも(笑)。
どこまでも上品ですっきりとした白みその甘さとあんこがとても合うんです♡そこに、大根と金時にんじん、油揚げがやってきてコクと野菜の旨味を醸し出す…これ考えた人凄いですね!?
なんだろう、関東のお雑煮に比べてしっとりとした品があるというか…うん、これは今まで食べた事のないお雑煮ですね!とっても特別な感じがして、お正月にピッタリですね。
お雑煮の概念を覆す!?香川県の郷土料理「あんもち雑煮」をぜひ、みなさんも作ってみてくださいね。
★今回のレシピは、JA香川県女性部「かあちゃんの味」からのご提供でした。ぜひこちらもご覧ください。
https://www.kw-ja.or.jp/wp-content/themes/main/images/recipe/woman/kachannoaji-min.pdf
農林水産省「うちの郷土料理 香川県 あんもち雑煮」より
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/anmochi_zouni_kagawa.html
配信: あたらしい日日
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