こうすればもっと温かい!使い捨てカイロの効果的な貼り方と、使い方の注意点


冬の災害時だけでなく、日常的にも活躍する使い捨てカイロは、あてる場所を工夫すると、より効果的に体を温めることができます。

便利な使い捨てカイロですが、使い方に注意しないと低温やけどを引き起こす危険もあります。この記事では、効果的に体を温める方法や、使用時の注意点を紹介します。

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効果的に体を温められる場所は?

使い捨てカイロを使うなら、たくさん使わなくても体全体を温めたいですよね。熱は血流によって運ばれていくため、尾てい骨の上や首の後ろなど、太い動脈がある場所を温めることで、全身を温めることができます。

使い捨てカイロを入手したら、まずは尾てい骨の上に貼ってみましょう。体全体が温まるのを実感できるはずです。

首の後ろなら、ネックウォーマーやマフラー、タオルに使い捨てカイロを貼って首に巻き付けると簡単に温められます。

そのほか、全身の冷えには、おへそから指2本分下にある「気海」というツボを温めるのも効果的なのだとか。足の冷えが気になる人は、くるぶし周辺を温めるのも良いそうです。

低温やけどに要注意!


使い捨てカイロを使用する上で特に注意しなければいけないのが、低温やけどです。気を付けないと、意外と簡単になってしまいます。低温やけどを防ぐ使い捨てカイロの上手な使い方を紹介します。

低温やけどとは?

触っていて温かいな、心地良いなと思う程度の高くない温度でも、当て続けることによりやけどすることがあります。これを「低温やけど」と呼びます。貼るタイプの使い捨てカイロの最高温度は65℃程度の製品が多い ですが、60℃のもので1分間、50℃のもので3分間、圧迫を続けると低温やけどになると言われています。

低温やけどは、皮膚表面の変化がわずかでも、やけどが皮膚の深い場所までおよび、組織が壊死するなど、重症化しやすいのが特徴です。また、治るまでに長い時間がかかったり、手術が必要になったりするケースもあります。

使い捨てカイロのほかに、湯たんぽや電気アンカ、こたつ、ホットカーペットなどでも低温やけどになる恐れがあります。基本的な対処法は使い捨てカイロと変わりません。こうした器具を使う時も、注意点を参考にしてください。

低温やけどを起こさないために気をつけること

低温やけどにならないように使い捨てカイロを使うには、どんなことに気を付けたらよいでしょうか。ポイントは以下の4つです。

・直接肌に当てないこと

・当たっている場所を圧迫しないこと

・1か所に長時間当てないこと

・熱いと感じたらすぐに外すこと

・直接肌に当てないこと

貼るタイプの使い捨てカイロは必ず服の上から当て、貼らないタイプならハンカチ等に包んでから使いましょう。

・当たっている場所を圧迫しないこと

使い捨てカイロを体に押し付けて圧迫すると、血流が抑えられて皮膚の温度が上がり、低温やけどを引き起こしやすくなります。使い捨てカイロを当てている場所をサポーターやガードル、ベルトなどで圧迫するのは危険です。

・1か所に長時間当てないこと

同じ場所に使い捨てカイロを当て続けると低温やけどになりやすいため、1か所に長時間当てないように注意しましょう。貼るタイプでも同じ場所に長時間貼り続けず、当てる場所を変えるようにしてください。

・熱いと感じたらすぐ外すこと

使い捨てカイロを当てていて熱いと感じたら、すぐに体から外しましょう。小さい子どもや高齢者、糖尿病などで神経障害のある方、体の不自由な方は熱さに気づきにくく、自分で外すことができないことがあります。気を付けて見守りながら使用してください。

カイロの使用を避けるシーン

・就寝時

使い捨てカイロを使いながら寝るのは危険なのでやめましょう。寝ている間は、カイロが長時間同じ場所にとどまりやすいため、低温やけどのリスクが高まります。

また、布団の中で使うと熱がこもり、製品表示の最高温度を超える場合もあります 。

・ほかの暖房器具との併用

ホットカーペットやこたつ、ストーブを使用しているときに使い捨てカイロを使うと、製品の表示以上に温度が上がってしまうことがあり、やけどの危険があります。ほかの暖房器具との併用はやめましょう。

・温める場所にサポーター等をつける場合

前述しましたが、サポーター・ベルト・ガードル・コルセットなど体を締め付けるもので、使い捨てカイロをあてている場所を圧迫しないよう注意してください。

・泥酔時

お酒に酔っている時は熱に気付きにくく、体の動きが鈍って同じ体勢をとり続けることで低温やけどになるリスクが高いため、使用しないようにしましょう。

子どもの使用時は見守り必須、小さい子には使わないように

子どもは低温やけどしたことに気付かずに重症化しやすく 、特に皮膚の薄い乳児は短時間でも低温やけどになりやすい と言われています。自分で違和感に気づいたり、自分で外すことが難しい小さい子には使わない方が無難です。

また大きい子でも、使用前に注意事項を伝え、使用中も気にかけて異常はないか声掛けをしたり、袋を破って遊んだりしないか見守るようにしましょう。

一般の使い捨てカイロより温度が高くなるタイプの使い捨てカイロでは、「子どもには使用しないこと」と注意書きがある場合 があります。パッケージの注意書きを読んでから使用してください。

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