震度5以上の揺れでガスが自動遮断
ガスのマイコンメーター(ガスメーター)には、震度5以上の揺れを感知すると、自動でガスがストップする機能が備わっています。その後、ガスを再び使えるようにするには、マイコンメーターの復帰操作をしなければいけません。
大きな地震が発生する度にガス会社に問い合わせが殺到するという事態が起こりますが、復帰操作は自分で行うことができます。これを知らないと、復帰までに時間がかかるため、事前に復帰方法を確認しておきましょう。
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マイコンメーターは玄関脇か屋外の外壁に
ガスのマイコンメーターは、集合住宅なら共用廊下の玄関脇やメーターボックスに、または建物の外(アパートの外壁など)に各部屋のガスメーターが並べて設置されていることもあります。戸建ての場合は屋外・玄関近くの外壁に設置されています。
マイコンメーターには、ガスの使用量を計測するだけではなく、安全にガスを使用するための監視機能があります。ガスの使用状況を24時間見守り、ガス漏れの疑いのある時やガス機器の消し忘れが疑われる時、異常な使い方の疑いがある時に加え、震度5以上の地震が発生時には、マイコンメーターが自動でガスをストップしてくれます。
地震でガスが止まった際、ガス漏れなどの異常が認められない場合は、自分でガスの復帰(再びガスを使えるようにする)操作ができます。自分で復帰できると知らずにガス会社に問い合わせをする人が多く、大きな地震が起きるたび問題になっています。やり方を知っていれば数分で復帰が可能です。
大きな地震が起きる前に、ガスの復帰方法を確認しておきましょう。
ガス(マイコンメーター)の復帰方法
ガスメーターごとに復帰方法は違いますが、一般住宅によく使われる代表的なタイプで説明します。どのタイプでもおおよその工程は一緒です。
1. ガス臭くないか、ガス機器に不具合はないか確認
ガス臭いと感じたら復帰操作を行わずにガス会社に連絡しましょう(後述)。
地震によってガス機器本体や排気筒に不具合(変形や破損など)が発生していることがあります。例えば、ガスコンロのゴム管などの接続具が外れていないか、湯沸器の排気筒(煙突)が潰れたり、外れたりしていないかを確認してください。
2. マイコンメーターの赤ランプを確認
次に、マイコンメーターの赤いランプが点滅しているか確認します(写真で指をさしている場所が点滅します)。赤ランプが点滅し、かつガスが使えない場合は、自分で復帰操作ができます。
3. ガス機器を止める
家の中・外にあるガス機器を全て止めます。家の中に、下記画像のようなストーブなどのガス機器と接続していないガス栓があれば、それが閉まっていることも忘れずに確認しましょう。
写真:PIXTA
4. 復帰ボタンのキャップを外す
復帰ボタンのキャップを回して外します。その際、メーターのガス栓は閉めないでください。
引用:東京ガスネットワーク「 ガスメーターの復帰方法」
5. 復帰ボタンをしっかり押しゆっくり手を放す
復帰ボタンを奥までしっかり2秒ほど押して、ゆっくり手を放しましょう。
ボタンが元に戻り、赤ランプが再び点滅します。外したキャップを元に戻します。
6. ガスを使わないで3分待つ
ボタンを押してから3分待ちます。その間、マイコンメーターがガス漏れ箇所がないかチェックしてくれます。その後再びメーターを確認し、赤ランプの点滅が消えていたら復帰操作は完了です。再びガスを使うことができます。
メーターのタイプによって少しずつ操作方法が変わりますが、基本は、「すべてのガス機器を止める→復帰ボタンをしっかり押してゆっくり手を放す→時間をおいてメーターを確認する」という手順です。
液晶がついているタイプだと、赤いランプがなく、「ガス止」や「止」と表示され、液晶で1分カウントダウンしたのちに「ガス止」の表示が無くなると復帰完了となります。
詳しくは、利用しているガス会社のウェブサイトで確認しましょう。
東京ガス、大阪ガスの復帰手順を紹介するページを以下に掲載します。
配信: 防災ニッポン