実際に役立った防災グッズ!経験者が詳しく解説


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あらかじめ防災グッズを色々と準備しておいても、被災した時には、本当に役立つアイテムと、必要なかったかも…と思うアイテムが出てきてしまうもの。どうせ防災グッズを用意するなら、役立つアイテムを揃えたいですよね。

そこで、今回は被災者の方に聞いた「実際に役立った防災グッズ」を12種類紹介します。実際の経験談を参考に、防災グッズを充実させましょう。

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実際に役立った防災グッズ一覧

今回は、実際に災害を経験した人に、実際にこれは役立った!というアイテムを紹介してもらいました。

話を伺ったのは、Aさん(東日本大震災で液状化現象が起きた地域で被災。数週間、電気以外のライフラインがストップ。また、2018年の旅行時に北海道胆振東部地震にあい、友人宅に避難した経験あり)とBさん(東日本大震災の際に東北地方で被災。3日間避難所で生活)です。

話を聞く中で名前が挙がったアイテムは以下の12種類です。

・スマホの充電器

・カセットコンロ

・実際に食べておいしさがわかっている非常食

・現金

・懐中電灯

・ブルーシート

・アルミシート

・トランプなどの遊び道具

・耳栓・アイマスクなどの安眠グッズ

・防臭機能付きの簡易トイレ

・ゴミ袋

・ほうき、ちりとり

それぞれのアイテムについて詳しく紹介します。

スマホの充電器

スマホの充電器は今や必須の備えですよね。スマホは連絡や情報収集の手段として、また、精神の安定のためにも大事なアイテムです。Aさんによると、東日本大震災当時、携帯電話の電池式充電器はすぐに店頭からなくなったそう。

外出中に被災して家族と連絡が取れないのはとても不安です。外出時もスマホの充電器は持ち歩くようにしたいところです。モバイルバッテリーと一緒に充電ケーブルも用意し、モバイルバッテリーの充電も忘れずにしておきましょう。

カセットコンロ

Aさんに聞くと、一軒一軒安全確認をしてからガスの復旧をしていくので、使えるようになるまで4週間ほどがかかったそう。

Aさん:「被災当時カセットボンベを数本しか持っておらず、親戚に送ってもらったりしました。ネット通販では値段がつり上がり、近隣のスーパーでも品切れになって手に入れるのに苦労しました。電気は使えたので電子レンジや湯沸かしポットを使えましたが、電気も使えない状況なら、さらにカセットボンベが多く必要になったと思います」

温かい食べ物や飲み物はそれだけでもホッとできるもの。在宅避難の場合は、缶詰やアルファ米などの非常食だけではなく、冷蔵庫などに残った食材を活用してカセットコンロで調理することもできます。

カセットコンロに加えて、カセットボンベも十分な量を用意しておくと安心です。

カセットコンロとカセットボンベは使用期限があるので、防災グッズとして備える際は期限にも注意しましょう。

使用期限については防災ニッポンのこちらの記事で詳しく紹介しています。

「カセットコンロ・カセットボンベにも寿命がある!買い替え時期と正しい使い方」

実際に食べておいしさがわかっている非常食

「実際に食べておいしさがわかっている」というのが大事なポイントです。ただでさえストレスがかかる被災時に、おいしくないものを無理して食べるのはさらなるストレスにつながります。

おいしそうと思って買っても、食べてみると意外と口にあわなかった…ということもあり得ますし、子どもは特においしくないと感じるものを食べてくれないこともあります。なにより、おいしい食事は避難生活の癒やしになります。

非常食を購入したら一度は家族で食べてみて、これなら被災時も安心して食べられるというものを備えておきましょう。

現金

キャッシュレス決済が普及して、現金をあまり持ち歩かないという人も増えていますが、停電するとお店の決済システムが使えなくなり現金以外での支払いができなくなる可能性があります。

家の中、防災ポーチ、財布の中に現金を用意しておくのも災害対策の一つです。一万円札よりも千円札や小銭を用意しておくのをおすすめします。

懐中電灯

防災グッズとしては超定番の懐中電灯ですが、やはり実際に役立つ機会が多かったそうです。

Bさん:「停電中、日が沈んでからは少しでも灯りがあると安心しました。少なくとも家族の人数分は明かりの用意が必要だと思います」

人の集まるリビングには大きめのランタンを、各部屋に手持ちの懐中電灯を置くなど、分散していくつか明かりを用意しておくと良いですね。また、予備の電池も準備して、電池切れしていないか定期的に確認しましょう。

ブルーシート

ブルーシートは家を片付ける際や、簡単な補修にも活躍します。また、吊るして使えば雨風よけに、避難所では間仕切り代わりにもなります。活躍範囲が広く、用意していて損はないアイテムです。

アルミシート

アルミシートは暖をとるのに役立つアイテム。畳んだ状態ではコンパクトでも、広げると大人1人すっぽりカバーできる大きさになります。薄いですがしっかり保温できます。持ち歩きにぴったりなので防災ポーチに入れておくのもおすすめします。

トランプなどの遊び道具

停電するといつも時間つぶしに使っていたテレビやパソコンも使えなくなり、暗い状態では本を読むのも難しくなってしまいます。そんな時に家族で楽しめる電気を使わない遊び道具があると助かります。

小さい子どもがいる場合は、静かに遊べる電気を使わないおもちゃを持ち出し袋に入れておきましょう。

耳栓・アイマスクなどの安眠グッズ

避難所に行くことになった際に必要になるアイテムです。たくさんの人が1つの空間で過ごすので、物音や他の人の目線、明かりが気になり睡眠が満足に取れない状況が想定されます。

Bさん:「災害という非常事態で気が立って、避難所では周りのざわつきも気になり、なかなか眠れませんでした」

十分に眠れていないと疲労が回復せずに体調を崩してしまうこともあります。健康維持のためにも安眠グッズは用意しておきたいですね。

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