中学受験“環境”は関係アリなのか?「飽きっぽい我が子でも乗り切れた」親の分析

中学受験“環境”は関係アリなのか?「飽きっぽい我が子でも乗り切れた」親の分析

中学受験させたい?しなくていい?

「イー・ラーニング研究所」が、「受験とキャリア教育に関する調査」を実施し、その結果を発表しました。

調査は、2023年12月5日(火)~12月26日(火)の期間、子どもがいる親、親族に子どもがいる人334人を対象に行われました。

それによると、「子どもの中学受験についてどう思いますか」という質問について、「受験したほうが良いと思う」と「どちらかというと受験したほうが良いと思う」があわせて約3割でした。

その理由として、「より良い環境で学んでほしいから」と答えた親が多く、続いて「人生の経験として役に立つと思うから」、「将来のためになるから」という意見が寄せられました。

 一方で、「どちらかというと受験しなくても良いと思う」、「受験しなくても良いと思う」と回答した親はあわせて約7割でした。

その理由としては、「好きなように時間を使ってほしいから」が圧倒的に多い結果となりました。

「どんなときに受験させたいと思いますか」という質問に対し、「子どもが受験したいと希望したとき」と「子どもが進みたい進路に必要になったとき」が半数近くの回答を集めており、子どもの意見を尊重する親が多いことがうかがえます。

 実際に中学受験をしたお子さんを持つAさんも、「子どもの希望」で中学受験をしたと言います。

「中学受験の前に、幼稚園、小学受験も多い地域です。私たち夫婦は受験には興味がなく、公立の小学校に通わせました」と、Aさん。

 都内23区でも特に受験熱が高い方の地域に住んでいるというAさん。実際、東京都教育委員会が「令和5年度公立学校統計調査報告書」で公表した都内の私立中学校への進学率は、文京区49.50%、中央区43.14%、港区42.47%、目黒区 39.43%、千代田区37.50%、渋谷区36.53%と高い数値が続いています。

「公立、国立を含め、最終的に息子のクラスでは、8割の子がなんらかの形で中学受験をしていました」(Aさん)


我が子が中学受験を希望したワケ

「しない」から一転、我が子が中学受験を希望したワケ

 中学受験に興味がなかったというAさん。どんな経緯で中学受験をすることにしたのでしょうか。

「多くの子が、小学3年生頃から、日能研や四谷大塚、SAPIXといった大手の進学塾に通い始めます。我が家では中学受験は親子で全く興味がなかったのですが、友達から塾の話を聞いたらしく『自分も受験する』と言い出しました」(以下Aさん)

最初は、「子どもが言っていることだし…バスケや水泳などいろいろ手を出すけど続かない、飽きっぽい息子のことだから一時的に言ってるだけ」と取り合わなかったというAさん。しかし、本人の強い要望から塾に入れることにしたそうです。

「すぐ飽きるのでは?という親の予想に反し、入試前日まで続いた塾通いも苦痛なく過ごしていました」

住んでる地域の受験率の高さとコロナ禍であったことが“飽きっぽい”息子さんでも最後まで続けられたのでは?とAさんは分析します。

コロナ禍で、外出自粛要請など子どもたちの遊びが制限されてた時期でした。塾の授業はオンライン授業ばかりでしたが、自粛が緩和されたりすると対面授業の日があるんですね。塾友や先生に久々に会えることがうれしくてしょうがなかったようです。また、小学校のクラスの子も塾通いの子が多く、みんな同じ状況。もっと遊びたい、とか、塾に行ってない子がうらやましいという気持ちは強くなかったようです」

◆◆◆

Aさんは、「コロナ禍でなかったら、他のスポーツなど、別のことに興味を示し中学受験はしなかったかも、もしくは途中で諦めることになったかもしれない」といいます。

「子どもの希望から始まった中学受験でしたが、ちょうど打ち込みやすい時期だったのかもしれません。何をやっても次々興味が出てくる飽きっぽい息子が“一つのことをやりきった”という経験になったのでは、と考えています」

中学受験をする家庭、しない家庭にはそれぞれの理由があるでしょう。しかし、どちらの選択をするにしろ、子どもたちがのびのびと安心して育っていく環境を、と求める保護者の気持ちは共通しているのではないでしょうか。

(LASISA編集部)

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