発達障害かも?と思ったら…
まずはお子さんが通っている幼稚園や保育園、学校の教員やスクールカウンセラーに、乳幼児の場合は、乳幼児定期健診などで相談してみましょう。
さらに相談が必要な場合は、各自治体(市町村)の育児相談や保健所、保健センター、子ども発達支援センターなどの相談機関へ。地域によっては、発達障害児のための教室、保育園、学童など多種多様な専門施設がありますが、支援センターでは、その子の特性に合った施設についても相談することができます。
医療機関を受診することになった場合は小児神経科や児童精神科となりますが、まだ「発達障害」を診断できる医師の数は少なく、継続して受診しているケースも多いため、数ヵ月〜半年待ちになることもあります。気がかりなことがある場合は、少しでも早く支援センターや相談機関を利用しましょう。
家庭での心がけ
ママたちが子供の頃は、「発達障害」という言葉を聞くことはあまりなかったのではないでしょうか。
作業療法士の佐々木清子さんによれば「「障害」というのは、その子が社会に出てうまくいかなくなったときに生まれるもの。昔も偏った特性を持った子たちはいたが、普段の遊びの中で足りない能力が克服されていったり、社会も寛容だったために問題だとは思われていなかったのでは」とのこと。
発達障害児が持つ特性は、環境にも影響されます。発達が気にかかるお子さんにとって足りないものや代わりになるものを考えてあげることは、ご家庭でもできる心がけです。
●感覚を発達させる遊び
発達障害児の「こだわり」や「偏り」は、感覚が敏感すぎることや鈍感すぎることが原因の場合も。子供に合わせて、感覚を発達させる遊びを意識して取り入れてみましょう。バランス感覚を養うブランコやジャングルジム、視覚の発達を促すためにパズル、手先の力をつけるためには粘土やクッキーづくりなどもいいですね。
● 気になる行動に対する理解と支援
お友達にすぐ手を出してしまう子は、体を動かす遊びに誘ってみたり、すぐに席を立ってしまうような子には、教材にその子が特に興味のあるテーマ(電車、動物、恐竜など)を取り入れてみたりするなど、何が問題行動の原因になっているのかを考え、対策・支援をしましょう。
● 良いことは褒め、できないことは少しずつ
良い行動はしっかり褒めて、その子の特性を良い方に伸ばしていきましょう。できないことは、無理のない範囲で少しずつできるように進めていくようにします。いきなり高い目標を設定するのではなく、少し頑張れば達成できそうな、小さな目標を設定することが大事です。「できた」という達成感が大切なのです。