備蓄用物資の省スペースに
災害用にあれこれ備蓄していくと、あっという間にスペースがいっぱいになってしまいます。単機能の物をたくさん持つより、汎用性の高い物を揃えるようにすると、アイテム数が少なくてもたくさんの状況に対応することができます。
今回紹介する汎用性の高いアイテムは「アルミホイル」です。災害時にも日常にも便利な使い方を5つ紹介します。
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成形して食器を作る
アルミホイルを使って使い捨ての食器を作ることができます。
用意するものは、型として使う空き缶・ペットボトルやお皿などとアルミホイルだけです。
作りたい食器の形にあわせ、缶やペットボトル、お皿などを用意します。ここではペットボトルを使ってみます。
広げたアルミホイルの中心にペットボトルを立てて置き、ペットボトルを包むようにしてギュッギュッと手で押さえます。
ペットボトルを抜いて縁を整えたら、食器の完成です。
試しにお茶を入れてみました。たくさん量を入れずに優しく扱えば、ちゃんとコップとして使えました。入れすぎるとコップの縁付近の隙間から漏れてきてしまうので、入れる量は容器の半分以下をお勧めします。
作るときも食器として使うときも穴が開かないように注意してください。より丈夫に作りたいなら、型に巻き付けて成形する工程を2回繰り返すと良いでしょう。また、縁の部分が固くなるように指でつまみながら成形すると、皿の形を保つことができます。
型にするものを変えればさまざまな形の食器を作ることができました。今回は型を使いましたが、型が無くてもフリーハンドで成形することも可能です。また、災害時にお皿が手元にある場合は、お皿を汚さないためのカバーとしても使えます。
洗って繰り返し使うことには向きませんが、食器として使えるものがないときには便利な方法です。即席の食器としてキャンプの時にも活躍しそうです。
鍋やフライパンに敷いて調理
鍋やフライパンなどの調理器具にアルミホイルを敷いてその上で調理をすれば、調理器具が汚れず、洗い物を減らすことができます。食材がくっつきにくいアルミホイルも売られています。
まな板の上にアルミホイルを敷いて包丁で食材を切ると、アルミホイルが裂けてしまうため向きませんが、ハサミを使った調理の際の下敷きにするといった使い方ならできます。
アルミホイルの上で調理ばさみを使って肉と野菜を切り、そのままフライパンに乗せていためてみました。直接火が当たるとアルミホイルが溶ける可能性もあるので、フライパンからアルミホイルがはみ出ないよう少し端を折りました。
調理したものをアルミホイルごとフライパンから取り出して、そのままお皿代わりにして食べることもできます。
下ごしらえから調理、食べるところまでアルミホイル一枚でできると洗い物がほとんど出ません。水が貴重になる災害時にはありがたいですね。
しょうゆなど液体状の調味料を使う場合は、アルミホイルから液体が漏れて鍋が汚れてしまわないよう、アルミホイルを大きめに切りましょう。また、ホイルが破れないように菜箸がアルミホイルに当たらないようにすることをお勧めします。
足先を包んで防寒
アルミブランケットは防災グッズの定番ですが、アルミホイルでも身体を保温する効果を感じることができるので、冷えがちな足先を温めるのにお勧めします。
やり方は2通りあり、1つは靴下の上にアルミホイルを巻き付ける方法、もう1つはスリッパの内側に貼り付けるようにアルミホイルを敷く方法です。
どちらの方法もアルミホイルの有無で比較してみたところ、アルミホイルを使ったときのほうが明らかに温かく感じました。
靴下にアルミホイルを巻き付ける
広げたアルミホイルの中心につま先を置き、つま先を包むように巻き付けます。
アルミホイルがあまりクシャッとならないようにするのがポイント。
特に足裏にシワが寄り、ゴワゴワとしてしまうと履き心地が悪くなります。
この上から靴下を重ね履きすると足からアルミホイルが剥がれる心配がなくて良かったです。日常でも屋外に長時間いる場合など、この方法が活躍しそうです。
スリッパの内側に貼り付ける
スリッパの内側にアルミホイルを貼り付けます。テープなどは無くてもOKです。
まずスリッパのサイズに合わせて筒状にしたアルミホイルを差し込みます。
つま先がきちんと覆えるように、スリッパの内側から手で押すようにして形を作ります。スリッパの中をのぞいてみるとこんな感じです。
こちらも足裏側にあまりシワが寄らないようにしましょう。脱いだり、履いたりを繰り返しても、意外とアルミホイルは剥がれてきませんでした。
日常では、学校行事などで体育館にスリッパで長時間いなくてはならない場合などは、足元が冷えにくくて良さそうです。
窓に貼って遮光
アルミホイルを窓に貼れば、日差しを遮ることができます。日当たりの良い窓で実験してみました。
窓の真ん中にアルミホイルをテープで貼りました。軽いので上部をセロハンテープで留めただけで落ちることはありませんでした。
床に映った影を見てみると、この通りアルミホイルを貼った所はしっかりと日光をさえぎることができていることがわかります。日差しによる室温の上昇を防ぐことができるため、夏に停電してエアコンが使えないときなどに活躍しそうです。
乾電池のサイズ調整
電池切れした懐中電灯。単3電池が必要だけど単4しかない、というときにアルミホイルが活躍します。サイズの小さい電池しか持っていない場合は、丸めたアルミホイルを挟むことでサイズ調整が可能です。
ライトで試してみたところ、きちんと点灯させることができました。
ただし、単3が必要なのに単1しかないなど、大きいものしかない場合、サイズダウンはできません。
使い道の多いアイテムをおさえよう
アルミホイルは金属を使っていること、衛生的に使用できることで、たくさんの使い道があるアイテムでした。
使い道の多いアイテムとして、これまで防災ニッポンでは「ラップ」「ポリ袋」「粘着テープ(ガムテープ)」を紹介してきました。これらも災害用の備蓄には必須のアイテムです。ぜひこちらの記事も参考に、防災グッズを充実させてくださいね。
<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター
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配信: 防災ニッポン
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