水炊きの残りつゆはかなり使える
つゆ自体は薄味で仕上げ、ポン酢などをつけながら食べる水炊きの場合は、残りつゆに塩気が足りずどこか物足りないもの。どんな料理に再利用できるのでしょう。
スープとして飲むなら●●を追加!定番の雑炊派も多数
質問&検索コミュニティの「教えて!goo」には「鍋の残り汁をスープにしたい。味付けは?」という質問がありました。具材の出汁が出て良い味になっており、捨てるのがもったいないが、そのまま飲んでみても今ひとつ味が足りないという相談者。鍋の具は鶏モモ肉と白菜、椎茸で、味付けは醤油と生姜。ここにどんな味付けをすれば美味しくなるか、と質問しています。
これについて、回答者からは、
・鍋の時点で魚のあら(魚屋などで捨て値で売ってます)などをほうりこんでおくと、うまさが劇的にかわります。
・ここにウェイパーを小さじ1~2杯(残り汁の容量次第で変わります)溶かせば中華スープになります。
・カレーを投入してカレーうどんにしてしまうこともあるかな。
といったアイデアが寄せられていました。また、味付けをした上でご飯を投入し、雑炊にする派の声も。
・昆布だしとカツオだしを足してみそを溶いてご飯を入れて卵でとじる。雑炊ですが…
・私はもっと手抜きで、ケチャップとウスターソースを足すだけです。それに残りご飯を入れて洋風雑炊にすることもあります。
・私でしたら、ヒガシマルのうどんスープ(粉末)を入れて雑炊でいただきたいです。
中華だしや魚のあらで、旨味をプラスすると良さそうです。また、定番の雑炊も満足度の高い一品ですよね。
鶏の水炊き後なら中華粥もおいしい
鍋の残りだし=スープストックと考えるなら、鶏の水炊きの残りつゆは「鶏がらスープ」。このスープをよく使う料理といえば中華料理です。そこで、締めの雑炊を中華粥にしてみましょう。ショウガやネギ、ザーサイ、ピータンなどをプラスすれば、あっという間に本格風の味に!
本格的な中華粥を目指すなら、だしを漉して余計なものを取り除き、生米からどうぞ。中華粥は煮込めば煮込むほど味が深まるので、翌日のほっこり朝食にもってこいです。
だしを取った後のコンブも再利用
水炊きのだしとしてよく使われるコンブ。鍋から取り出されたあとは誰からも忘れられがちですが、ちょっと待った。実はこの状態のコンブには栄養がたっぷり。「一般社団法人 日本昆布協会」の公式サイトによると、水に溶けない抗アレルギー成分と食物繊維が豊富なのだそう。同協会は、塩ふき昆布や昆布のふりかけ、煮ものなどへの再利用を勧めています。すぐに調理しない場合は、冷凍保存もOKだそうですよ!
また、「マルコメ」の公式サイトでも、だしを取った後のコンブを使った炊き込みご飯を紹介しています。「ずっともったいないと思っていた」という人は、ぜひこの機会にお試しください。
一体どんな味?水炊きの残りつゆで作る「絶品プリン」
一方で、こんな変わり種も。2019年2月5日放送の「あさイチ」(NHK系)は、「鍋の『あと』を楽しむ」がテーマ。そこで紹介されたのが、イタリアンシェフの岡村光晃さんによる「絶品プリン」という意外過ぎるレシピです。
沈殿物を取り除いた水炊きの残りつゆを使い、砂糖、卵、牛乳と混ぜて作り、臭み消しにみかんの皮を使うのだとか。容器に流しいれ、湯を張った土鍋で蒸すのもポイント。和風出汁の効いたプリンとは一体どんな味なのか…水炊きをした際にはぜひ作って味わってみたいものです。
鍋メーカーが提案する、鍋の残りの変身方法って?
「味の素」は田中圭、「エバラ食品」は瀬戸康司、「ミツカン」は高橋一生、「ヤマサ」は大泉洋と、最近の鍋つゆの素のCMには軒並み男性俳優が起用されています。家事を得意とする男性も増えている昨今、鍋料理は男の料理の代表格となりつつあるのかもしれません。
各社の公式サイトをのぞいてみると、鍋の後も家族でわいわい楽しみながら作りたいレシピがずらり。「ミツカン」の公式サイトには、「鍋奉公マニュアル」として「残り鍋の変身方法」が紹介されていました。
寄せ鍋の残りで作る「具だくさん和風シチュー」に、すきやきの残りで作る「チャプチェ(韓国風はるさめ炒め)」、カレー鍋の残りで作る「カレードリア」と、一筋縄ではいかない驚きのアイデアがずらり。鍋の日にはわざと余らせてでも作ってみたいほど、美味しそうなレシピが並んでいます。
また、「エバラ食品」の公式サイトでも、ちゃんこ鍋のシメとして「〆の和風ペペロンチーノ」なるレシピを発見。ちゃんこ鍋のシメといえば雑炊とばかり思いこんでいただけに、一度チャレンジしてみたいレシピですね。
自由な発想で…「鍋の残り」の可能性は無限大?
鍋の残りといえば、雑炊にするか、捨ててしまうことも。しかし、素材の旨味が詰まったせっかくのスープを二次活用しない手はありません。また、塩分の高いスープを排水溝にそのまま流すと環境汚染にもつながるため、できるだけ避けたいところ。ご紹介したアイデアを基にストック食材と組み合わせて、新たな料理を生み出してはいかがでしょうか。