大量閉店から5年、急拡大【バーガーキング】で食べてわかったマクドナルドに圧勝する魅力

【バーガーキング】890円「ワッパーセット」実食


店舗入り口横にあったメニュー表(写真:サイゾーウーマン)

 今回、筆者が実食したのは「バーガーキング」のフラッグシップメニューである「ワッパー」(590円、税込み/以下同)。

  “並外れて大きなもの”という意味をもつ英単語のWHOPPERをそのまま商品名にしたこのハンバーガーは、同チェーン最初期にあたる1957年から続くメニューです。一般的なハンバーガーの1.4倍ほどのサイズであるというこの一品に、フレンチフライのMサイズ、ドリンクMサイズがついた「ワッパーセット」(890円)をオーダーしました。


ワッパーセット890円の全体図(写真:サイゾーウーマン)

  以下、写真でその魅力をお伝えできればと思います。


ワッパー。名前の通り、かなりサイズは大きめです(写真:サイゾーウーマン)

包み紙を開けたワッパーの全体図。ごまが沢山ついたバンズが食欲をそそります(写真:サイゾーウーマン)

具はバンズの下にマヨネーズとキャベツ、トマトとオニオンがあり……(写真:サイゾーウーマン)

さらにその下にケチャップとピクルス(写真:サイゾーウーマン)

その下にパティがありました(写真:サイゾーウーマン)

 「バーガーキング」のウリの一つは、“Made with flames.(炎で作り上げる)”というキャッチコピーがついた、直火焼100%のビーフパティです。

 独自のブロイラーを用いて直火で調理されるパティは、公式サイトいわく“余分な脂は除去され必要な肉汁は溜め込み、ジューシーでスモーキーな”ものに仕上がるとのこと。

 この宣伝文句に興味を持った筆者は、「ワッパー」の写真を撮る際、ためしにパティ単体で少し食べてみたのですが、スモーキーな風味や肉のうま味は強く感じた ものの、ジューシーさに関しては少し不足しているように思いました。

 しかし、その後パンズやほかの野菜と一緒に食べると、野菜の水分と合わさってジューシーさが補われるのに加え、ほかの具材の風味が混ざることでよりパティの香ばしさや肉々しさが強調されるというシナジーも発生し、かなりのレベルの味わいに。単品でのおいしさよりも、全体のバランスを考えて調整されたパティなのだなと実感した次第です。

 また、“並外れて大きなもの”というとさすがに言い過ぎな気もしますが、サイズ感も十分にあり、ハンバーガーを食べた! という満足感を得ることができました。


100%ビーフと直火をアピール(写真:サイゾーウーマン)

 店内には、ビーフ100%の直火焼であることをアピールするパネルもありました。

フレンチフライとドリンクの特徴

 続いて実食したのはフレンチフライ。特徴を写真でお届けします。


フレンチフライのMサイズ(写真:サイゾーウーマン)

 フレンチフライはマクドナルドに比べると若干太め。


ばらつきあり(写真:サイゾーウーマン)

 ポテトの長さにはかなりばらつきがありました。

 マクドナルドに比べると若干太めに仕上がった一品は、外側はカリッとしながらも、中はホクホクとした食感も同時に味わえるという絶妙な太さになっており、独特の魅力があります。

 正直、ポテトにあまり期待をせずに食べたところがあったため、良い意味で裏切られてインパクトが強く残りました。取材後、ネットで評判を調べてみると、「バーガーキングのポテトが私の中ではナンバーワン」「ポテトがうますぎる、ポテトキングじゃん」などの声が見られ、一部に熱烈に愛されているようです。

 これもまた、バーガーキングの人気を支える一品と言えるのかもしれません。


ドリンクはコカ・コーラゼロをチョイス(写真:サイゾーウーマン)

 ドリンクについては、チェーン間であまり違いがないので味の評価はしませんが、コカ・コーラゼロのようなノンカロリー飲料を揃えていることは、個人的には好感の持てるポイントでした。

【バーガーキング】コスパは【マクドナルド】より良い?


マクドナルド外観(C)GettyImages

 「ワッパーセット」の味についてのレビューは以上となりますが、続いて行いたいのがコストパフォーマンス面での考察です。

 近年、ハンバーガーチェーンの盟主ともいえる「マクドナルド」が相次ぐ値上げを行ったことで、「モスバーガー」や「バーガーキング」など、より高価格帯とされていたチェーンと同水準になった、という声が多く聞かれています。それが本当なのかを確かめるため、今回実食した「ワッパー」と、同商品に価格が近く、かつ構成も似ている「マクドナルド」のメニューである「サムライマック 炙り醤油風ベーコントマト肉厚ビーフ」(最低570円、店舗によって変動)とを、データをもとに比較してみることにしました。ちなみに、「炙り醤油風ベーコントマト肉厚ビーフ」は、23年1月に50円、24年1月に30円の値上げが行われ、一昨年から比較すると80円価格が上昇しています。

バーガーキング

「ワッパー」

マクドナルド

「サムライマック 炙り醤油風ベーコントマト肉厚ビーフ」

金額
590円
最低570円(店舗によって変動)

重量
277g
218g

カロリー
651kcal
470kcal

たんぱく質
27.3g
27.5g

脂質量
39.2g
23.3g

炭水化物量
48.1g
38.6g

 両チェーンが公表している栄養成分表を見ると、重量は「ワッパー」が277gあるのに対し、「炙り醤油風ベーコントマト肉厚ビーフ」は218g。カロリーもそれぞれ651kcal、470kcalとそこそこの差があります。たんぱく質量はそれぞれ27.3g、27.5gとほぼ同じですが、脂質量に関してはそれぞれ39.2g、23.3gとワッパーの圧勝。

 炭水化物量についても、それぞれ48.1g、38.6gとワッパーの方が多い結果となりました。もちろん、同チェーンにはさまざまなメニューがありますし、この2つを比較するだけで全ての傾向が読み取れるわけではないのは確かです。

 とはいえ、20円の差でこれだけ重さやカロリーが違うとなると、「バーガーキング」と「マクドナルド」を比較した際、前者に割高感を感じるような人はそこまで多くないのかな? とも感じました。一般的にはあまり歓迎されない脂質や炭水化物の多さについても、ガッツリ系のバーガーを好む人にとっては、むしろセールスポイントであり、それによってコストパフォーマンスが良いと感じられることもあるでしょう。

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