脳出血が起こる原因
脳出血の主な原因は「高血圧」です。血圧とは、血液が動脈を流れる際に血管の内側にかかる圧力のことで、血圧が慢性的に高い状態が高血圧です。
高血圧により血管に負荷が掛かると、血管の内側が傷付きます。するとプラークと呼ばれる沈着物がたまり、血管が固くなっていきます。
これが動脈硬化と呼ばれる状態で、血管が詰まりやすくなったり、必要な量の血液が流れなくなったりして、脳出血を引き起こす大きな原因となるのです。
ちなみに、血圧の数値は一般的に「上」「下」という言い方で表されますが、上は心臓が収縮して血液を送り出したときの「収縮期血圧(最高血圧)」で、下は心臓が拡張したときの「拡張期血圧(最低血圧)」。高血圧の目安は、だいたい収縮期血圧が140㎜Hg以上、拡張期血圧が90㎜Hg以上のときです。
高血圧以外に糖尿病、高脂血症などでも動脈硬化が進みやすくなります。また、抗凝固薬など血液をサラサラにする薬を服用している場合、脳内出血を起こしやすくなります。
そのほか、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、もやもや病、海綿状血管奇形、アミロイド血管症などの血管の病気が原因で脳出血を起こす場合もあります。
脳出血が起こる前兆はある?
脳卒中は、突然前触れなく起こることがありますが、下記のような初期症状が出ることも少なくありません。
・顔……半分が動かなくなって、口元が下がってくる
・腕……片方の腕(足)が上がらない、力が入らない
・言語……ろれつが回らない、言葉が出ない
初期症状は軽度だったり数分程度で消えたりする場合があり、たいしたことがないと放置しやすい傾向がありますが、早い段階で適切な治療をしないと症状が悪化してしまうので注意が必要です。
上の3つのうち1つでも当てはまれば、たとえ症状が軽くてもすぐに救急車を呼びましょう。いつもと違う頭痛があるなど、気になる症状がある場合も早めに受診しましょう。
受診する場合、一般的な診察であれば内科または神経内科へ。高度の外科的手術などを要する場合は脳神経外科が良いでしょう。
配信: 介護カレンダー