海上警報の活用シーン
海上警報は、船に乗るツアーに参加する場合や釣りなど海のレジャーを行う場合にも活用できます。
海上警報の発表中に出航し、海難事故を起こしているケースも多くあり、中には事業者が独自に判断して観光船が転覆して大きな被害を出した事例もあります。
観光船や釣りなどをする客を乗せる遊漁船などは注意報・警報に対して出航基準を設けているところが多く、独自に判断して出航するケースも少なくありません。
海難事故に巻き込まれないためにも、危ないと感じる場合は自身で判断することも大切です。
ただし、船の大きさや航行ルートによって風の影響が異なるため、一概に風速○○m/s以上になると危険とはいえません。
そのため、海上警報を確認して航行予定の海域に海上警報が1つでも発令されている場合は事業者に確認し、安全性が確保できないと感じたときは後悔しないためにも参加を中止する勇気を持つことも大切です。
強風注意報や暴風警報が出ていなくても海上警報が出ているようなケースもあるため、船に乗る予定がある場合はあわせて海上警報をチェックしましょう。
〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。
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配信: 防災ニッポン