三重県・明和町の観光地域づくりを推進する明和観光商社が地域住民とともに活性化に取り組む竹神社は、「第41回斎王まつり」の斎王による玉串奉奠(ほうてん)を記念し、斎王まつり特別御朱印を頒布する。
竹神社を軸にした地域活性化
竹神社は、明治44年(1911)、旧斎宮村にあった25社の神を合祀して誕生した。元は竹川の古里にあったが、明治時代に野々宮が祀られていた現在の場所に移動。周辺からは平安時代の大規模な塀列や掘立柱建物の跡が発掘されたため、斎王の御殿があった場所ではないかといわれている。
また、謡曲「絵馬」にちなんだ絵馬殿にあった絵馬が、現在、同神社に保管されている。
近年、氏子の減少や自治会などの地域コミュニティ・繋がりの希薄化により、多くの神社で運営が困難になっている。同神社についても、令和2年までは社務所は開いておらず閑散とした状態となっていた。
しかし、コロナ禍の令和2年より、地域コミュニティが主体となり、境内清掃や花手水管理、御朱印頒布などが行われ、明和観光商社と活性化に向けて連携するなかで、県外から観光客が訪れる流れが生まれた。
令和4年からは、同社が持続可能な神社経営のための実証事業(3年間)として、同神社が抱える地域課題を、「観光」を手段に解決を図る運営を開始。大学にて神道を学んだ同社のメンバーを中心に、同神社氏子らとともに御朱印の企画や、情報発信、鎮守の森の活用など、地域コミュニティの活性化と、観光ならではの関係人口拡大へと繋げてきた。
今世紀初!斎王群行での竹神社参拝
これまでも斎王まつりにおける斎王群行は、時代に合わせさまざまな形で行われてきた。
今回は歴史的文脈に加え、今の時代においても地域コミュニティとしても重要な機能を果す同神社にて斎王による玉串奉納が行われ、斎王と群行が一体となった祈りが捧げられることとなった。
斎王群行が伊勢街道を通るのは8年ぶり、さらに、その群行が同神社を参拝するのは今世紀初だという。
配信: STRAIGHT PRESS