犬が『ゆっくり歩く理由』5つ 歩き方でわかる心理や注意が必要な歩行の仕方とは?

犬が『ゆっくり歩く理由』5つ 歩き方でわかる心理や注意が必要な歩行の仕方とは?

散歩中や家の中で、愛犬がゆっくり歩く様子を見たことはありませんか。この記事では、犬が「ゆっくり歩く理由」について解説します。あわせて、歩き方でわかる心理や注意が必要な歩行の仕方ご紹介します。

犬が「ゆっくり歩く理由」とは

愛犬がなぜかゆっくり歩いている姿を目にしたことはないでしょうか。

犬が散歩中や家の中でゆっくり歩いている場合、さまざまな理由が考えられます。

そこで今回は、犬が「ゆっくり歩く理由」について解説します。注意すべき理由もありますので、いつも元気な愛犬がゆっくり歩いているときは参考にしてくださいね。

1.疲れている

散歩で歩きすぎたり、ドッグランで遊びすぎたりしたときは、疲れからゆっくり歩くようになります。たくさん体を動かし、体力消耗したため足取りが重くなっているのです。

(今日の散歩は長いな…)と感じるときは、こまめに休憩をとり、歩くときも愛犬に歩調を合わせてあげましょう。

言い換えれば、この場合のゆっくり歩く行為は、愛犬のストレスが発散され、充足感で満たされている状態を表しています。速度はゆっくりなものの、満足そうな表情をすることが多いでしょう。

つまり、過度に疲れさせることはNGですが、適度な運動は犬の気持ちを満たすために必要不可欠なのです。

2.警戒している

犬は警戒心が強い生き物なので、初めての場所や人、犬などに対し様子を窺うようにゆっくり歩くことがあります。

体勢を低くし、あたりをキョロキョロ見回しながら不安そうな表情を見せていたら警戒しているサインです。不安や怯えを感じているかもしれませんので、優しく話しかけながら安心させてください。

また、ゆっくり歩くことは、周囲にいる人や犬を刺激しないための犬の本能でもあります。「あなたに敵意はないよ」と伝えているのです。

3.加齢によるもの

犬は人間よりも早いスピードで年を取りますよね。一般的に、7歳頃から「シニア犬」と言われるようになります。若く元気な頃に比べたら、歩くスピードが遅くなったり、休む頻度が多くなることは年齢的に当たり前のことです。

肺や呼吸器などの機能低下や、筋力が落ちてくることがゆっくり歩く理由です。坂道や階段などは手助けが必要なときもあるでしょう。愛犬の歩幅に合わせ無理をさせないことが大切です。

4.肥満によるもの

ゆっくり歩く理由には肥満も挙げられます。真ん丸コロコロのフォルムは可愛らしい一面もありますが、犬にとってはよくありません。肥満が進行すると、歩く速度が遅くなったり、すぐに立ち止まり休憩を取りたがります。

いつも一緒にいる飼い主さんは認識しづらいかもしれませんが、愛犬が息を切らしながら体を左右に揺らして歩いている…。そのような時は、肥満が原因かもしれません。

5.違和感や痛みがある

突然歩き方がゆっくりになったり、いつもと違うような歩き方をする場合には注意が必要です。愛犬が、体のどこかに違和感や痛みを抱えている可能性があります。

手足の関節や腰に痛みがあると早く歩くことはもちろん、歩き方そのものが普段と異なる場合が多いです。また、内臓系の疾患でも痛みから動きが緩慢になることも。

注意が必要な歩き方を次項で解説しますので、参考にしてください。

注意が必要な歩き方とは?

ある程度の疲れや加齢からくる歩行速度の低下は、なんら問題がありません。

しかし、愛犬が病気やケガからくる、注意が必要な歩き方をしている場合、以下のような症状を見せることがあります。

足を引きずっている
地面から足が浮いている
腰を振って歩く
階段や少しの段差を嫌がる
ふらついている

このような症状を見せた場合は、迷わずかかりつけの病院を受診してください。骨折や関節炎、ヘルニアや貧血など様々な原因が考えられます。

また、犬には遺伝性疾患として、特定の犬種が罹患しやすい病気が存在します。

具体的には、大型犬では股関節形成不全、小型犬では膝蓋骨脱臼が多く見受けられます。腰を振るような歩き方や横座りは股関節形成不全を、片足をつけずに歩いたり、スキップしているような歩き方は膝蓋骨脱臼の疑いがあります。

病院を受診する際は、愛犬が歩いている様子を動画で撮影したものを獣医師に見せてください。愛犬の状態把握に役立ち、スムーズな診察が期待できます。

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