歯科訪問診療の今後 | 高齢化社会における需要の高まり

歯科訪問診療の今後 | 高齢化社会における需要の高まり

歯科訪問診療の重要な役割

高齢者のQOLの維持

歯科訪問診療を受けるには、歯科医師が必要であると認定されることが条件ですが、高齢者であり歯科クリニックに通うことができなければ、ほとんどのケースで歯科訪問診療を受けることが可能です。歯科訪問診療でも一般的な口腔内のトラブルは治療できるので、高齢者の方の健康維持にとても役立ちます。人生100年時代に突入している現代では、歯の治療は重要であり、歯科訪問診療は高齢者のQOLに重要な役割を担っています。

高齢者のQOLとは、高齢者の生活の質を高めるQOL (Quality Of Life)を意味しています。心身とも健康な状態を維持しつつ、生活機能を損なうことなく元気に生活が送れることが重要とされていて、正に歯科訪問診療によって、高齢者のQOLは保たれるといっても過言ではありません。その理由は、食事が正常にとれることにあり、そうなるように歯科クリニックに通うことができなくても、治療が行えるようになっているのです。

健康の源は健全な食生活

高齢者のほとんどが義歯を利用していますが、年齢と共に義歯も調整が必要です、たとえば、70歳で作成した義歯が80歳でも問題なく利用できるかといえば、実際には無理があります。年齢を重ねるごとに歯ぐきは痩せていくので、義歯もその年齢にあった調整や作成が必要になります。もしも歯科クリニックに通えないからと放置すると、しっかり咀嚼できなくなり胃や腸など内臓に負担がかかり、健康を損なう原因となります。健康の源は健全な食生活にあるので、正常な食事を行うことが健康維持につながることはお分かり頂けるでしょう。

高齢者社会となっている現代では、歯科訪問診療の需要の高まりは必然であり、社会のニーズに応える必要があります。そのためには、多くの歯科クリニックにて歯科訪問診療が可能となるように、診療報酬改定は重要です。2022年の報酬改定では歯科訪問診療においても点数がアップしているので、これを機に歯科訪問診療を取り入れる歯科クリニックは増加が見込まれています。

この記事を監修してくれたお医者さん


日本歯科医師協会認定医

越智英行

略 歴
昭和大学 歯学部 卒業/昭和大学大学院 歯学研究科 臨床系歯科麻酔科学 修了/昭和大学 歯学部 全身管理歯科学歯科麻酔科 助教/医療法人社団コンパス 常務理事

保有資格
歯科医師/歯学博士/日本口腔外科学会 認定医/日本外傷歯学学会 認定医

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