歯科訪問診療の業務内容や報酬について

歯科訪問診療の業務内容や報酬について

歯科訪問診療の業務内容

歯科訪問診療の業務

歯科訪問診療とは、歯科医師や歯科衛生士が、患者様の自宅や介護施設、病院を訪問して歯科診療を行うことです。

歯科訪問診療における業務内容は、基本的に通常の歯科診療と同様です。問診や診察、むし歯治療、歯周病治療などが行われます。そのほか、入れ歯の製作や調整および修理、口腔ケアや口腔機能のリハビリ、嚥下性肺炎予防など、業務内容は多岐にわたります。

歯科訪問診療の対象者

歯科訪問診療は、誰でも利用できるサービスではありません。原則として、身体的・精神的な病気や障がいがある方、要介護者で通院が困難な場合に利用可能です。

保険適用となるのは、歯科訪問クリニックから半径16km以内の自宅、施設、病院に限ります。半径16kmを超えた場合には保険適用外となるので注意が必要です。ただし交通や地理的に特別な事情があるケースでは、保険適用が認められることもあります。

歯科訪問診療の対象要件

また訪問先は患者様が寝泊まりしている場所であることが要件となるので、デイサービスやデイケアなどの通所施設では利用不可です。歯科や口腔外科のある総合病院に入院しているケースでも、サービス利用の対象外となります。

歯科訪問診療の報酬

歯科訪問診療の加算

歯科訪問診療を行った場合は、歯科診療特別対応加算が算定されます。具体的には、著しく歯科診療が困難な者に対して歯科訪問診療を行った場合に、保険点数175点の加算です。

歯科医院の外来を継続的に受診していた患者様であり、在宅等において療養を行っているものに対して歯科訪問診療を実施した場合には、歯科訪問診療移行加算が算定されます。保険点数は、歯科医院がかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の場合は150点、それ以外の場合は100点です。

歯科訪問診療の重要性

歯や口腔内を清潔かつ健康に維持することは、心身の健康やQOLにも大きく影響します。そのため、通院が困難になった方も、歯科訪問診療を利用して定期健診や治療を受けるなど、歯のメンテナンスを継続することが重要です。

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