令和に“リボン人気”を後押しした複数の要因
リボン人気の背景としては2020年以降、フリルやリボンなどのアイテムが特徴的な「地雷系ファッション」が1カテゴリーとして普及したことなども挙げられます。
さらに、同じく2020年代に定着した「推し活」にもリボンは頻出アイテムとして用いられているもよう。若い世代を中心に“推しメン”の“推し色”で自作するロゼット(勲章のようなブローチ)・缶バッジなどにリボンは欠かせないモチーフです。
あらゆるカラーバリエーションのあるリボンが推し活との相性が良いというのは、納得のことなのではないでしょうか。
ファッションやライフスタイル分野で目にする機会の増えたリボンモチーフは、韓国の人気コスメブランド「CLIO(クリオ)」がアイカラーパレットのパッケージデザインに採用するなど、他ジャンルでも広がりを見せています。
アラフォーも…大人が着けたくなるリボンとは
ECサイトでの売れ筋アイテムやアイドルの着用ピアスなど、今どきリボンモチーフには、平成の頃とは異なるデザイン的な特徴があります。
かつて定番だったような布地がフワッと広がった大ぶりな形ではなく、小粒のパールを連ねたものや細い地金を結んだリボンに見立てたものなど、細さや小ぶりさが特徴。控えめで上品なデザインがほとんどです。
もともと“甘め”と捉えられることが多く、ともすればかわいらしくなり過ぎるリボンがこうした造形に“進化”したことにより、このモチーフを愛好する世代は以前よりグッと拡大しているもようです。
東京都内に在住・在勤するアラフォーの女性も、ワイヤーを細工したような細いリボンモチーフのポニーフックを購入した一人。
「かわいらしいのに職場で着けていても違和感ないデザインなのがいいな、と思って選びました。金属製なので布のリボンと違って汚れにくいのもいいですね」
「リボンのモチーフはちょっと“少女趣味”なイメージがあったのですが、これなら大人にも使いやすいです。上品だからスーツにも合うし、新鮮です」
軽やかなデザインはこれからの季節にもぴったり。古くは18世紀のマリー・アントワネットも愛したとされるリボンモチーフがこの夏、また街のそこここで見られるかもしれません。
(LASISA編集部)
配信: LASISA
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