漢字2文字から取った「コーセー」
ヴィセ、雪肌精(せっきせい)、ソフティモなど、人気コスメブランドの数々を擁するのは「コーセー」(同区)。高級ラインから日常向けまで幅広く展開しているため、メイクやスキンケアをデイリーに行う人なら一つ二つは同社商品を持っているはずです。
社名の由来は、戦後間もない1946(昭和21)年に前身となる「小林合名会社」を起こした創業者・小林孝三郎氏の「孝」と、経営理念の核となる「誠実」の「誠」を合わせて「KOSEI」としたのが初めと言われています。
後年、次代に向けた意味付けの再構築がなされ、ギリシャ語の「コスメチコス(Kosmeticos)」=宇宙・調和から転じて美の意味を持つKosmosの派生語を社名の新たな意味として据え直したとのこと。
企業の社名からはしばしば、創業者の経営理念や哲学を読み取ることができます。
中国の古典から引用した「資生堂」
誰もが知る国内化粧品メーカーの雄「資生堂」(港区)。1872(明治5)年、日本発の民間洋風調剤薬局として創業。現在は、アネッサやアクアレーベル、マジョリカマジョルカといったデイリーアイテムから、クレドポーボーテ、イプサなどいわゆる“デパコス”と呼ばれるハイエンド商品まで、名だたるブランドを手掛けています。
その社名は中国の古典、四書五経(ししょごきょう)の一つ「易経(えききょう)」からとられたものだといいます。
「至哉坤元(いたれるかなこんげん) 万物資生(ばんぶつとりてしょうず)」
「大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか。すべてのものは、ここから生まれる」との意味で、「西洋の最先端の薬学をベースに興す一方で、社名は東洋哲学から命名するという、西洋の科学と東洋の叡智(えいち)を融合した先取りの気質」(同社)が、同社の社名から読み取れるのです。
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歴史を重ねてきた企業の社名をたどると、創業時の思いや時代背景までもが見えてくることがあります。各社の歩みはもちろん、当時の日本に思いをはせる一つのきっかけとして、社名の由来を知ることは想像以上に好奇心をくすぐることと言えそうです。
※参考:各企業の公式サイトなど
(LASISA編集部)
配信: LASISA
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