赤ちゃんが「なかなか泣き止まない」原因は?
赤ちゃんは、空腹、温度など環境への不快感、痛み、不安や寂しさなど、ママや周囲への切実な欲求がある場合に「泣く」という行為で訴えます。 親としては、我が子が泣くと、すぐに欲求を探り当てて、満たしてあげようとします。しかし、いつも満たしてやらなくてはならない切実な欲求ばかりではありません。 本当は、赤ちゃんもママやパパに協力したい、共同作業の喜びを分かち合って成長しようとしているのです。
※ ※ ※
泣き上手は訴え上手
泣くことは欲求を訴えることの原点です。そして、泣くことは成長の糧になります。泣くことによって、ストレスホルモンが排出され、感情が解放されます。
また、エンドルフィンという幸せホルモンが分泌されることによってリラックス効果をもたらします。しかし、泣くことは良くないこと、泣かせない子育てなどをよしとする意見などもあります。
このような背景や、自身が泣くことを我慢してきた経験から、自分が子育てをする側になった時に、泣かれることを苦しいと感じ、なかなかおおらかに泣かせてあげられない親御さんもいるようです。しかし、言葉を発せない赤ちゃんからすれば、「泣く行為は、何かを訴えている」ことになります。 赤ちゃんは欲求を満たすため、感情を解放するため、この2点のどちらかの理由で泣いています。
激しく泣く赤ちゃんのイメージ
オムツを替えて欲しい、おなかが空いた、眠い……。そのような物理的な欲求について親が見極めるのは簡単でしょう。それ以外に、保護者が見分けるべき欲求を3つ挙げてみました。
(1)ハグなど、触れ合うことによる安心感や愛情の欲求
(2)感情を解放したい欲求
(3)自立を支えてもらうための欲求
ときに赤ちゃんも、自分にはできないことがあるので我慢したり、ストレスを感じたりして、悔しくなったり、悲しくなったりすることもあります。ヨシヨシしてもらって慰めてもらったり、イヤイヤを言わせてもらうことで気持ちに寄り添ってもらうことで、元気を取り戻します。 また、ママが先回りせずに、本当は自分でもできることをわかって欲しい、と思っています。自分でやりたい気持ちに寄り添ってあげることで満足します。
上記のことを押さえておくと、見分けやすくなり、泣かれてもママの気持ちが揺れることが少なくなります。
「あ~…あ~…」など力の抜けた泣きは、安心して甘えて泣けているとき。一方、我を忘れたように「ギャー、ギャー」と何をやってもなかなか泣き止まない、苦しい泣き方をしているときもありますよね。これは、泣くもんか、心配かけたくないなどの歯止めがかかった状態です。赤ちゃんだって、ママが大変な時は助けたい、でも思い通りに行かない、そんな気持ちで一人で頑張っているときもあるのです。そんなときは、気持ちを受け止めてあげましょう。
例えば、おむつ替えのときに全部ママが処理をするのではなく、赤ちゃんと共同作業で少し協力してもらうとよいのです。(※参考書籍『子育てが楽しくなる!6000回のおむつがえ(日本抱っこ法協会)』子育てを一から見直すプロジェクト著)
赤ちゃんからすれば、ママを助けられた喜びを感じ、さらにスキンシップの触れ合いによっても自尊心が育ちます。ちょっとした工夫で、ママも楽しくなる子育てを工夫してみてはいかがでしょうか? そして、ママだって泣きたいときは泣いていいのです。 赤ちゃんに泣きたくなっちゃったと言って一緒に泣いたらスッキリできますよ!
赤ちゃんを抱く母親のイメージ
配信: LASISA