犬や猫たちとの暮らしは癒やされ、笑いをもらえ、その存在だけで心を豊かにしてくれる。そんな大切な存在だけに、心配になるのが健康面だ。漫画家の久川はる(@hisakawa_haru)さんは、元野良猫のミコさんと暮らし始めて2年。ミコさんの容姿と行動に少し気になるところがあり、獣医に相談した体験談を今回は紹介する。
元野良猫のミコさんと暮らし始めて、久川さんが困ったのが“鳴き声”だった。ミコさんは「とにかく声がデッカい」のだという。鳴くときは常に全身全霊を込めたドデカボイスで鳴く。このままでは、近所から苦情が来て、退去まっしぐらだ…と思っていたときに、ミコさんの写真を見たフォロワーから気になるコメントが届いた。それは、「ミコさん、白猫青目なんですね…大変ですね…」というもの。一体どういうことなのか?
気になった久川さんがネットで調べてみると、「全身まっしろでブルーアイの猫は、先天性の難聴の確率が高い」という情報がヒットした。もちろん猫種にもよるし個体にもよるので、一概に決めつけることはできないが、“可能性が高い”と知り、予防接種の折りに病院で相談してみた。
――漫画でも描かれていますが、ミコさんは「アルビノ(先天性白皮症)」と診断されました。個体によって重軽度は異なると思いますが、ミコさんはいかがですか?
背後から名前を呼んだら反応がなかったり、目の前に立たないと私の存在に気づかないことはありますが、今のところ音に対する反応自体はありますし、完全室内飼いならそこまで気にしなくでも大丈夫だなと感じています。
――それを聞いて安心しました!同じような症状の猫を飼っている方のために、獣医さんからアドバイスをいただいていましたら教えてください。
聴力検査をするべきか獣医さんに相談をしたところ、「動物はしゃべれないのでそういった検査をしても難聴の程度について正確な結果を得るのはかなり難しい」とのことでした。もちろん難聴の程度や、ほかの病気の可能性などによっては検査が必要な場合もあると思うのでケースバイケースだとは思います。
――確かに、動物は言葉を話せないので、病気に気づきづらいと言いますよね。
はい。アルビノか否かにかかわらず、ペットも人間も加齢とともに聴力は落ちていくものですし、その都度適切な接し方を模索していきたいと思っています。
――漫画の最後のコマまで読むと、どうやらミコさんの声の大きさは難聴とは関係なかったようですね(笑)。現在のミコさんの様子を教えてください。
私がうっかり長時間トイレやお風呂に入ってしまって姿が見えないと「どこいったんだー!」って大声で鳴いてますね。扉を開けて「いるよ!」って姿を見せると「うにゃ〜ん…」って通常トーンに戻ります。おそらくですが、聴力が弱い分、視覚から得られる情報を重要視しているようです。私の姿が見えるととても安心するようなので、一緒にいられるときはなるべくミコさんの視界の範囲内にいるようにしています。
――おしゃべりなミコさんが「猫は探しているときには返事はしない」の作中で、必死に探しているのにひたすら身を潜めていたのが笑えました!よくあることですか?
幸いなことに漫画に描いたときくらいです。基本的にミコさんは常に人間のそばにいたい猫なので、だいたいは目の届く範囲か膝の上にいてくれるのがとてもありがたいです。ペットの脱走は命に関わるので、「室内にいないかもしれない(=脱走したかもしれない)」状況はかなり肝が冷えます。返事をしないのは本当にやめてほしいです(泣)!
「猫は探しているときには返事はしない」の作品をSNSにアップした際は、「人が探しているとき、猫って絶対に返事しないよな」「あるある~w」「わかります~!うちの黒猫は黒のどでかいぬいぐるみのそばで寝てて、しばらく探し回りました」「密室トリック!」とコメント欄がにぎわった。楽しい猫あるあるエピソードなので、ぜひ一緒に読んでみて!
ミコさんが主人公の「愛されたがりの白猫ミコさん」は書籍化し、すでに重版出来までした売れ行き好調の話題作。書籍には描き下ろしエピソードやミコさんの写真も多数収録しており、ファン垂涎の一冊となっているのでぜひチェックしてみよう。
取材協力:久川はる(@hisakawa_haru)
配信: Walkerplus
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