地震相次ぎ、非常食などへの関心高まる
日本各地で地震が相次ぎ、非常食などの備蓄に対する関心が高まっています。備蓄をする際、多くの人にとって問題になるのは、「どんな物をどのぐらい揃えるか」と、「どこに、どのように収納するか」です。「何をどのぐらい」については、国や自治体、民間などから多くの情報が提供されているので、この記事では主に「防災備蓄収納」について紹介します。
水と食料、携帯トイレなどはぜひ備えよう
簡単に、「防災備蓄」の対象になる物を確認しておきましょう。
ぜひ備えておきたいのは、水と食料、携帯トイレです。さらに、歯ブラシ、口内洗浄液、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、ポリ袋、ガムテープ、軍手、懐中電灯、携帯電話の充電器、着替えなども必要です。
「自分専用の物」も必ず準備
コンタクトレンズや眼鏡、薬など、自分専用の物は、支援物資などでは手に入りません。必ず準備しておきましょう。在宅避難用には、ランタン、カセットコンロやカセットボンベ、乾電池、給水袋、マスク、ティッシュペーパー、ラップやアルミホイルなどもあったほうがいいでしょう。
かさばる水・食料…
農林水産省では、水は1人1日3㍑、食料品も、家族の人数分を最低でも3日分、なるべく7日分準備するといいとしています。水や食料だけでも相当な大きさ、重さになります。
では、これらの備蓄品は、どこに、どのように収納すればよいのでしょうか。
「防災備蓄収納プランナー協会」を2016年に設立し、備蓄収納に関する講座を開催してきた長柴美恵・代表理事は、防災備蓄品の収納について、「誰にでも共通する『この備蓄品はここに収納するといい』という正解はありません」としつつ、「『災害時にすぐに使える状態にしておく』ことが基本です」と言います。
写真説明:「防災備蓄品は、災害発生時に、すぐに使える状態にしておきましょう」と話す長柴さん
備蓄3パターン「災害が発生した時用」「避難用」「在宅避難用」
備蓄品は、目的によって大きく3つに分けられます。「災害発生時に身を守るためのもの」「災害直後に避難する場合に携帯する『非常用持ち出し袋』用」「在宅避難をする場合に必要なもの」――です。
どの用途の備蓄品であっても、地震やその他の災害に備えた収納にしなければなりません。
住まいのある地域のハザードマップをチェック!
なお、備蓄品の置き場所を考える時には、住まいのある地域がどのような場所にあるか、改めて確認することも大事です。住んでいる自治体によっては、ハザードマップで、土砂災害や洪水、津波、液状化のリスクや、地盤の揺れやすさなどが示されているところもあります。
すぐ逃げなければならない地域では「発生時」と「避難用」重視
津波や土砂災害などのリスクがあり、地震や大雨などが起きたらすぐに逃げなければならない地域に住んでいる場合は特に、「災害発生時に身を守るもの」と「非常用持ち出し袋」をしっかり準備しましょう。できれば、少し離れた県など、同時に被害を受ける可能性が低い地域の親戚や知り合いに、自分や家族用の備蓄品を保管しておいてもらうと安心です。
在宅避難用の備蓄も、きちんと行っておくことが望ましいです。
配信: 防災ニッポン