収納場所の考え方:避難経路をふさがない・落ちないように工夫を
長柴さんによると、収納場所の考え方の基本は、①避難経路をふさぐような場所には置かない・入れない②地震の揺れでも落ちないようにする③災害時だけに使う物とローリングストック用の物は分けて保管するとよい――です。なお、「ローリングストック」とは、日常的に食べている食品を多めに買っておき、食べた分だけ補充する方法です。
棚がひっくり返ったら取り出せない
大きな地震が起きると、棚がひっくり返ったり、押し入れの中のものが散乱したりしがちです。そうすると、棚や押し入れに入れていた備蓄品を取り出すことが難しくなったり、必要な物が破損してしまうかもしれません。また、備蓄品をしまった棚が、避難経路や、出入り口を塞ぐ場所に倒れたら、逃げる時の邪魔になりかねません。重い物が落ちてきたら、当たってケガをする可能性もあります。
重いものはなるべく下に
備蓄品を棚にしまう場合は棚自体が倒れないように固定する必要があります。作り付けの食品棚などに入れる場合も、重いものはなるべく下に、上には軽いものを入れるようにするとよいでしょう。揺れても棚から落ちないように、ネットなどを取り付けるのも一つの方法です。
数か所に分けて収納がおすすめ
また、備蓄品は、1か所に固めて置くとかさばるほか、もしその場所から取り出すことが難しくなってしまった時に困ります。数か所に分けて収納しておいたほうがいいでしょう。
何が入っているか一目瞭然に
収納する際は、取り出しやすいケースや箱に入れ、何が入っているのかが見ただけでわかるようにするのがコツです。食品は、紙やシールなどに賞味期限を大きく書いて、パッと見える所に貼っておくと、どれから先に食べるといいのかがすぐにわかります。新しく買った物は奥に入れ、手前のものから使うと、賞味期限切れを防げます。
写真説明:備蓄品の一例(防災備蓄収納マスタープランナー・牧優美さん提供)
家族で防災訓練を行い、避難経路確認して
長柴さんは、「災害でどういう被害を受ける可能性があるかということを踏まえて、何を備蓄するかと、それを収納する場所を決めてください。家族で『おうち防災訓練』を行い、日ごろの動線や実際の避難経路を確認した上で、収納場所を決めるといいでしょう」とアドバイスしています。
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配信: 防災ニッポン