熱中症特別警戒アラートの運用がスタート! 活用法や見方を紹介

熱中症特別警戒アラートが発表されたときの対処法

熱中症特別警戒アラートが発表されたら、広域的に過去に例のない危険な暑さとなり、人の健康に重大な被害が生じる可能性があります。普段行っている熱中症予防行動だけでは不十分になる可能性もあるため、最大限の対策が必要です。

また、自分自身の身はもちろん、周りの人の命を守る行動も取らなければなりません。国や学校、事業所などの管理者は、すべての人が熱中症対策を徹底できているか把握し、対策ができない場合は運動や外出、イベントの中止や延期、変更を判断する必要があります。

そして、すべての人、特に高齢者や乳幼児など熱中症リスクが高い人がいる場合は、日陰やエアコンの効いた涼しい環境で過ごせているか、確認を行います。

涼しい環境への移動が難しい場合は、以下のような対策を行い、熱中症のリスクをできるだけ減らしましょう。

・皮膚を濡らしてうちわや扇風機を使って体温を下げる

・氷やアイスパックで首筋やわき、足の付け根などを冷やす

・衣類をゆるめて体の熱を放出する

・塩分や水分を補給する

また、市町村によっては危険な暑さから避難できる場所としてクーリングシェルター(指定暑熱避難施設)を開放しています。エアコンの故障や、自宅から離れた場所にいて涼しい場所への避難が難しい場合は活用しましょう。

クーリングシェルターの場所や開放時間の詳細は、市町村が公表している情報を確認してください。

熱中症の症状が疑われる場合の対処法

熱中症にかかると以下のような症状がみられます。

・めまい

・立ちくらみ

・異常な発汗

・こむら返り

・頭痛

・吐き気

・倦怠感

・虚脱感

少しでも体に異変を感じるときは無理をせず、涼しい場所に避難して体を冷やし、水分や塩分を補給しましょう。また、周りの人で熱中症が疑われる場合も同様の対応を行い、意識がない場合や反応がおかしいとき、自力で水が飲めないようなときは救急車を呼びます。

熱中症警戒アラートや熱中症特別警戒アラート、暑さ指数などの情報も細かくチェックし、暑さを避けてこまめな水分補給や適度な休憩を心がけ、熱中症の予防に努めましょう。

〈執筆者プロフィル〉

田頭 孝志

防災アドバイザー/気象予報士

田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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