夏におすすめの非常食!保存方法など注意点も解説


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災害はいつ起こるかわかりません。暑さの厳しい夏の災害に備えるには、どのような食品を防災備蓄とすればよいのでしょうか。夏におすすめの非常食と、保存の注意点などを紹介します。

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夏の非常食で注意すべきポイント

夏の非常食で注意が必要なのは、食中毒です。災害時には停電や断水などにより、加熱調理ができなくなったり、衛生的な環境が保ちにくい状況になったりすることなどが予想されます。また、飲料水の不足やエアコンの停止などによって、熱中症の危険が増えるおそれもあります。

食中毒予防

食中毒は細菌やウイルス、寄生虫などが付着した食品を食べることで、嘔吐・下痢・発熱などを発症する病気です。食中毒は一年中発生しますが、高温多湿になる夏は細菌が増えやすいため、特に細菌による食中毒のリスクが高まります。

食中毒を予防するポイントは、細菌を「つけない・増やさない・やっつける」ことです。災害時には以下の3つのポイントに注意しましょう。

ポイント1:つけない

調理の前後と食事を食べる前は、手をよく洗うことが大切です。災害時には水が使えないシーンも想定されますので、消毒用のアルコールや、除菌シートなどを防災グッズとして準備しておくとよいでしょう。

使用後の食器を洗うのが難しい場合には、使い捨ての紙皿・紙コップを利用します。あらかじめ食器にラップやポリ袋をかけておき、使用後に汚れたラップやポリ袋を捨てることで、食器を汚さないようにするなど、工夫しましょう。

ポイント2:増やさない

食中毒の原因となる細菌の多くは、高温多湿を好みます。そのため、夏は購入した肉や魚などの生鮮食品をすみやかに冷蔵庫にしまい、細菌を増やさないことが食中毒予防のポイントとなります。

しかし、災害時には停電で冷蔵庫が使えなくなるおそれがあります。その場合は冷蔵庫内の食品の品質が低下するよりも前に、調理して食べることを検討しましょう。

災害時に非常食として配られることのあるおにぎりや弁当、サンドイッチなどの惣菜類は、消費期限が設定され、日持ちのしない食品です。特に夏は早めに食べることを心がけましょう。次に十分な食事が配られるか分からないという不安から取っておくと、傷んで食中毒の原因となるリスクが高まります。

ポイント3:やっつける

食中毒の原因となる細菌の多くは、食材にしっかり火をとおすことで死滅します。夏は暑さから、火を使わない料理が好まれますが、ガスや電気が使える状況であれば、よく火を通したものを口にすることで、食中毒を予防することができます。加熱の目安は、食材の中心部の温度が75度以上で1分以上です。

しかし、災害時には電気やガスが止まり、加熱調理が難しくなるかもしれません。災害時には貴重な食べものであっても、生焼けの肉や魚は食中毒の原因になるため、口にしないようにしましょう。

熱中症・夏バテ予防

熱中症は、「気温が高い」「湿度が高い」「風が弱い」「日差しが強い」などの環境で体温の調節がうまくできなくなり、頭痛や吐き気、高体温、意識障害などを発症することをいい、重症になると命に関わることもあります。

夏にはエアコンを使っていない室内でも熱中症になることがあるため、停電の際などは注意が必要です。エアコンの効いた室内で過ごすことができない場合には、できるだけ涼しい服装を心がけ、直射日光を避けて風通しのよい場所で過ごすよう心がけましょう。

水分は喉が渇いたと感じる前に、こまめに飲むのがポイントです。災害時にはトイレの回数が増えることを気にしがちですが、人体は汗をかくことで体温調節をしていますので、水分を控えないようにしましょう。食事以外に1日コップ7〜8杯(1.2リットル)の水分を飲むことを目標にしてください。

夏バテは暑さによる食欲不振や寝不足、冷房の効きすぎによる自律神経の乱れなどから、疲労が蓄積した状態を指します。夏バテを予防するために、しっかり食べて栄養をとることが大切です。

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