オカルト好きで“みえる”作者が霊体験を漫画化!霊障が起きたときの対処法や神社の参拝作法も学べる作品が話題【作者に聞く】

オカルト好きで“みえる”作者が霊体験を漫画化!霊障が起きたときの対処法や神社の参拝作法も学べる作品が話題【作者に聞く】

オカルトオタクなのに憑かれやすく、“みえる”体質の作者が、実際に体験したちょっとヒヤッとする霊体験を漫画にした「オカルトオタクなのに憑かれやすい」。怖い話を見聞きしたり、心霊スポットに行くと必ずと言っていいほど“くっ憑かれる”皐月やえすさんの作品だ。

強い力で悪いモノを近寄らせずに追い払うことができるイケメンオタクの弟さんとの心霊体験漫画は、「pixiv」では2000を超えるブックマーク数を誇り、「私も体験したことがある!」「取り憑かれるのめっちゃ大変そう…」などと話題を呼んでいる。霊だけでなく、時には神さまも見えるやえすさんに、オカルト好きになったきっかけから霊障が起きた際の対処法まで聞いてみた。

■初めての心霊体験がトラウマで、今も横向きでしか寝られない!?
「子どものころからオカルト漫画が好きで、アニメや映画、オカルト雑誌にどんどんハマっていったんです」とやえすさん。当時は幽霊が見えなかったそうだ。

「幽霊が初めて見えたのは、私が小学生のころに家族がちょっとぐちゃぐちゃになって、自分自身がかなり疲れてしまったときなんです。『あ〜、明日もこんな毎日か…』と思いながら目を閉じていたら急に首を絞められて。まあ、ありきたりな感じなんですけど」と、ゾクっとくる初めての心霊体験をサラッと話してくれたやえすさん。

あとでわかったことだが、家の隣にお墓があり、そのお墓に繋がる霊道が家にど真ん中に通っていたという。その初体験の恐怖が忘れられず、今でも仰向けでは寝られず、横向きでしか寝られなくなってしまったそうだ。

■お祓いは有名な神社よりも、慣れ親しんだ神社が一番!
はっきりと霊の姿は見えず、モヤモヤっと見えるそうだが、「目が合っている」のは認識できると言うやえすさん。特に印象深い、記憶に残る体験を聞いてみた。

「漫画でも描いたのですが、神社の神様を言い当ててしまったことですかね。蛇の神様が見えたので調べてみると、各土地の神々を背に乗せて海からやってくる神話があったんです。何にも知らずに言い当てたので、自分でもびっくりしました」

逆に、一番身の危険を感じた体験を聞いてみると、弟に強い幽霊が憑いてしまったときだと言う。「これも漫画に描いたんですけど、憑いた幽霊が強すぎて、小鬼のような餓鬼のような、鬼に近い感じのものが憑いてしまっていました。幽霊を振り払えるぐらいの力がある弟だからこそ、危機感を覚えました。急いでお祓いに行き、弟に憑かないように自分が身代わりになるつもりでした」

いつも元気いっぱいの弟さんが、死んでしまうのではないかというほどの状態にまで陥ってしまったそうだ。お祓いに行く際にも、やえすさんなりの大事にしていることがあると言う。「縁もゆかりもない大きな神社より、小規模でもよく行く氏神神社へお願いすることです。身近な神社の方が神様に顔を覚えてもらっていることが多いので。実際、地元の慣れ親しんだ神社でお祓いをしてもらい、弟は元気になりました」

■見えてしまったときは無視をして大声で歌おう!
できれば体験したくないが、もし幽霊などに遭遇してしまったときの対処方法を教えてもらった。「『あ、今いるかも』といった直感ってけっこう当たっていて、本当にいる可能性があるんですよ。そんなときは無視を決め込むことが大事です。変に同情したり気にかけたり、そういったことはやめて、見えないフリをしてください。大声で歌ったりするのもいいですよ」

また、そんな体験をしてしまったときは、「私の場合、ひたすら幽霊に関連するもの全部を避けます。幽霊だけじゃなく、呪物とかミイラとか、そういった特集をしているテレビとかもすべて。先ほども申し上げた通りオカルトが大好きなので、避けるのは非常につらいのですが(笑)」と、やえすさん流の対処法を教えてくれた。

落ち込んだり、精神的に弱っているときにこそ幽霊が見えてしまったり、憑かれてしまうことが多いという。「私が幽霊を見るきっかけになったような精神状態に近い状態は危険です。なので逆に明るくポジティブで、体調もよい状態を保つことが大事なのかもしれません。私も結婚したり幸せなことが続いているため、最近は見ることがなくなりました」

怖い体験が多いが、見えてよかったエピソードもある。「SNSで知り合った友人の背後にご先祖様が見えたことですね。あまり守護霊は見えないのですが、すごい有名な戦国武将だったらしく、神様ぐらい力が強かったので見えたんだと思います。友人が『ご先祖様に今でも見守ってもらえてるんだ』と喜んでくれたので、悪いことばかりではないんだと思えました」

■悩みに共感してほしくて漫画を描き始めた
霊体験を漫画で発表したきっかけをあらためて聞いてみた。「自分の周りに見えるっていう人がいないので、誰かに共感してほしかったんです。小学生のころから見えるようになって、本当に憑かれやすいので、尼寺や恐山に行こうかと思うほどめちゃめちゃ悩んでたんです。誰か同じ目に遭った人がいて、それで解決策があるんだったら」と、助けを求めて描き始めた部分もあると言う。

たくさんコメントをもらい、心霊体験をしている人が多いことに気づいたやえすさん。「本物の心霊映像を見たり、本物のオカルト話を読んだりするだけでも、そこから幽霊が被弾する体質なんです。そのコメントを読んだときにそうなったので、本物の体験なんだと思います。でもそれで気が楽になりました。私だけじゃないんだって」

幽霊が見えない、感じない人からも反響があったという。「神社でお参りする際は、お願いはしないことというエピソードがためになったとコメントをいただきました。神様って願いを叶える存在ではないみたいなので、神頼みをしすぎるのはあまりよくないんです。見守っていてもらえたら、くらいに留めておくのがおすすめです」

最後に、続編の構想はあるのかを問うと、「ありがたいことに最近は見えなくなったので、もしかするとオカルトに関する作品はもう描けないかもしれません。もし続編を描き始めたら、『やえす、また見え始めたんだな』と思ってもらえれば(笑)」

オカルト好きをゾッとさせる話はもちろん、神社のエピソードのように実用的な情報が盛りだくさんの「オカルトオタクなのに憑かれやすい」。やえすさんはオカルト以外にも、ジャンルを問わず漫画やイラスト、小説などアップしているので、ぜひチェックしてみよう。

取材・文=日高ケータ

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