夏に食べたい「オクラ」
北アフリカ生まれのオクラが日本に伝わったのは、江戸末期の幕末。ハイビスカスに似た美しい花をつけることから、昔は観賞用として親しまれていたとか。現在は、ハウス栽培の発展で一年を通して食べられるようになりましたが、本来の旬は夏です。生命力の強い野菜とされ、暑い夏を乗り切るための栄養が詰まっています。そんなオクラの栄養について取り上げたいと思います。
▲暑さに負けない生命力の強さを感じるオクラ。その栄養を丸ごといただけるのがオクラの魅力。
栄養ポイント(1)夏に摂りたい抗酸化パワー
オクラは、緑黄色野菜の一つ。体内でビタミンAに変わり、皮膚や目の健康を守る働きや抗酸化力の高さで知られるβ(ベータ)-カロテンが豊富です。骨や歯を丈夫にするビタミンK、正常なDNAを作る手助けをする葉酸、免疫力を高めるビタミンC、お互いに協働しあって筋肉や内臓を動かすカルシウムとカリウム、腸内環境を整える食物繊維については、同じ夏が旬のインゲン豆(さやいんげん)よりも多く含まれています。また、旬の夏採りのオクラに含まれるビタミンCは、ほかの季節に収穫されるものよりも多いとされています。
オクラとインゲン(さやいんげん)の栄養比較(可食部100gあたり)
(※)オクラ・インゲン豆ともに、緑黄色野菜の基準である「可食部(食べられる部分)100gあたりのカロテン含有量が600μg(マイクログラム)以上」にはわずかに届いていませんが、食べる回数や量の多さなどから緑黄色野菜に分類されています。
▲オクラ×山芋は、ネバネバ相乗効果の好コンビネーション。
配信: LASISA