夫婦の会話不足を改善したい!コミュニケーションスキル向上のポイント

夫婦の会話不足を改善したい!コミュニケーションスキル向上のポイント

3、そもそもどんな話題で会話をする夫婦が理想?

夫婦の会話がないことに不満を感じている方は、おそらく、「こんな会話がしたい」というように、話したい具体的な内容があることでしょう。

しゅふJOB総合研究所の調査では、夫婦で「よく話す内容」と「話したい内容」についてもアンケート調査が行われています。

「話したい内容」のトップ5は以下のようになっています。

(1)子供のこと

子供のことは、「話したい内容」でも「よく話す内容」でも1位となっています。

ほとんどの夫婦は2人で一緒に子供を育てていきたいと考えるものですので、頷けるところです。子供がいる夫婦にとって、子供のことは一番の会話のきっかけとなることでしょう。

(2)将来のこと

将来のことは、「話したい内容」では1位であるにもかかわらず、「よく話す内容」では11位です。話したいのに実際には話せない話題の筆頭格が「将来のこと」となっています。

目の前の生活や子育てに追われていて、将来のことなど考えられないという方もいるかもしれません。しかし、10年後、20年後……、老後のことまで、2人でどうしていきたいのかを語り合える夫婦は円満に暮らしていける可能性が高いといえるでしょう。

(3)お金のこと

「話したい内容」で3位のお金のことは、「よく話している内容」では5位となっています。

数字の上では比較的、話したいことを話せているという結果となっていますが、問題はその中身です。収入が上がらなかったり、支払いに追われていたりして、「お金がない」という話ばかりしていると夫婦仲が悪くなりかねません。たとえ経済的に楽でないとしても、お互いに尊重し合って建設的な会話をしていきたいところです。

(4)仕事・会社のこと

仕事・会社のことは「話したい内容」では4位、「よく話す内容」では2位となっています。

仕事や会社で良いことがあれば夫婦で喜び合い、辛いことがあれば癒やし合えるような会話が理想的です。しかし、自慢や愚痴ばかり話していると、聞いている側は疲れてしまい、夫婦仲が悪化することにもつながりかねません。

(5)暮らしのこと

暮らしのことは「話したい内容」では5位ですが、「よく話す内容」では10位となっています。

日常生活における諸々の出来事については、妻は話したいのに夫が興味を示さない傾向が強いと考えられます。これでは、妻としては会話のきっかけを見つけにくく、不満がたまってしまうことでしょう。夫としても気持ちに余裕を持ち、暮らしの中の些末な話題でも会話に応じるようになれば、夫婦の会話が増えることでしょう。

以上のことから、現実の夫婦生活の中では「話したい内容」と「よく話している内容」にはある程度のギャップがあることがお分かりいただけたことでしょう。

恋人時代や新婚時代には理想的な会話ができていた夫婦でも、やがてこのようなギャップが生じてくるのは珍しいことではありません。むしろ普通のことであるともいえます。ただ、ギャップが大きいと感じる方は、前記の「2、その実、どんな夫婦でも会話はなくて当たり前?!」でご説明したように、自分が理想とする話ができる相手と結婚していない可能性があります。その場合でも、「会話」ではない別の何か大切なものをパートナーから手に入れていることと思います。その点に目を向けてみることで、会話がないことに対する不満が軽くなることでしょう。

4、夫婦(両親)の会話がないことの子供への影響

夫婦が2人で話すことがないとしても、子供を中心とした家族の会話があり、十分に話ができている場合は全く問題ありません。

しかし、会話がない原因が、喧嘩をしている、うるさいので話したくない、などの場合で、相手に対するネガティブな感情を持っている場合は、子供に悪影響を及ぼす可能性が大いにあります。

具体的には、両親の間にある感情的なしこりを子供が感じ取り、「自分のせいでパパとママがすぐ喧嘩をする」などと考えてしまうかもしれません。

こうなると、子供は自尊心を持てなくなったり、寂しさを抱えながら育つことにもなりかねません。

また、両親が仲良く話す姿を見ないで育つとコミュニケーションの方法を学ぶことができませんし、ひいては将来、結婚に対して否定的な気持ちを持ってしまうこともあります。

そもそも、子供は何も言わないかもしれませんが、心の中ではどちらか好きな親の肩を持っているものです。心の中では、「お母さんは好き」「お母さんが好きじゃなさそうなお父さんのことは嫌い」などと思っている可能性もあります。

こうなると、両親の元で暮らしながらも子供にとって両親が対等な存在ではなくなり、その結果、成長の過程である種の歪みが出てくることは否めないでしょう。

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