【大阪府大阪市】重病の子どもと家族の心をケア。「TSURUMIこどもホスピス」でアート介在療法開始

シャイン・オン!キッズは、こどものホスピスプロジェクトが運営する「TSURUMIこどもホスピス」に、アート介在療法であるビーズ・オブ・カレッジ・プログラムを導入した。

小児がんなど重い病気とたたかう子どもたちとその家族の心のケアを支援していく。

治療過程をビーズで記録するアート介在療法

ビーズ・オブ・カレッジは、入院中の患児とその家族への心のケアを目的とした「アート介在療法」。アメリカで開発され、欧米を中心に多くの病院で導入されており、日本でも2009年に茨城県立こども病院で開始されて以来、国内29の施設で実施されている。

ビーズ・オブ・カレッジでは、子どもたちが治療の過程を色とりどりのガラスビーズで記録していく。例えば、輸血したときは赤いビーズ、髪が抜け始めたときは顔のビーズなど、処置や治療ごとに決められたビーズを、ビーズ大使(※)である医療スタッフと会話をしながら、子どもが自ら繋いでいく。

ビーズを繋ぐことを通して、自分が乗り越えてきた治療を振り返り、勇気や希望を実感し、自分の人生に自信を持ち、自己肯定感を高め、自分に起きていることを可視化することで、客観的にとらえ周囲の人にも説明ができるようになるという。

「TSURUMIこどもホスピス」でプログラム開始

このビーズ・オブ・カレッジ・プログラムが、大阪市鶴見区にある「TSURUMIこどもホスピス」に導入された。

「TSURUMIこどもホスピス」は、日本初のコミュニティ型こどもホスピスとして、2016年に鶴見緑地公園内に開設。患者家族が宿泊できる木目の部屋やプレイエリア、最新機器で設備されたゲーム部屋など、様々な年齢の子どもたちが入院中にできなかった遊びを叶えることができるように設計された施設だ。

入院や治療を行わない施設での導入により、退院や転院が理由でプログラムが継続できない子どもたちや、ビーズ・オブ・カレッジが導入されていない病院で治療を受ける子どもたちがプログラムに参加できるようになる。

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