アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
いつものように、姉・なーにゃんが病院の付き添いをしていたところ、母・あーちゃんが「あと1週間分あるはずなのに、薬がもうないのよ!」と言いだし、ビックリ。ないと訴えているのは持病の糖尿病の薬で、あーちゃんには欠かせません。詳しく話を聞こうとしますが、記憶が曖昧でわからず……。結局なーにゃんが家まで行って捜索することに。ただ、家には顔を合わせたくない父がいるので、不便でも姉は家の外から指示を出すのみ。結局「絶対にない」と本人が断言していた場所から薬が無事に見つかり、ひと安心。同時に、認知症に「絶対」はないということを目の当たりにしました。
何が起こっている?
あーちゃんの通院には、姉妹のどちらかが付き添うようにしているため、周りから「やるのが当たり前」に思われていると感じているワフウフさん。これからどんどん負担が大きくなってきても、当たり前だと思われ続けると思うと気が重くなります。ただ、あーちゃんがいつまでもオシャレ心を忘れていないことは、そうやって付き添いを続けているからこそ見える面でもあり、嫌なことばかりではありません。
夕方になると近所を散歩しているお年寄りの中に、いつもパジャマ姿のおばあちゃんがいて、ずっと気になっていました。
ある日、おばあちゃんから話しかけられました。たまたま避難場所に指定されている小学校の前にいたので……。
そう伝えると……。
と、真剣な面持ちで言うおばあちゃん。
災害時なら大丈夫だと説明すると……。
納得しているのかどうか、微妙な口ぶりです。
おばあちゃんは、なぜか避難しないのかと聞いてきました。
こう言い残して、その場を去ってしまいました。
犬の散歩中だったため、追いかけることもできず……。おばあちゃんの頭の中で、今何が起きているのでしょうか……。
私が住む地域は、昔からある住宅街だからなのか、高齢者率がとても高いように思います。夕方になると、お年寄りが散歩をしている姿を見かけることも多く、休憩しながらひとりで歩いている方もいれば、付き添いの方と手をつないで歩いている方もいます。実はその中に1人、いつもパジャマみたいな服装で歩いているおばあちゃんがいて、認知症かなぁ……? と、ちょっと気にしていました。
先日、そのおばあちゃんがすれ違いざまに話しかけてきました。「避難場所はどこかしら?」と聞かれ、ちょうどそこが避難場所に指定されている小学校の前だったのでそう伝えると、「体育館、今、使ってるわよ」と……。それでも災害時には空けてもらえると言うと、納得はした様子でしたが「あなたは避難しないの?」聞いてくるのです。
おばあちゃんは「あなたも急いだほうがいい」と言い残して去っていきましたが、もちろん避難を要する状況ではありません。おばあちゃんの頭の中では、今一体何が起こっているのでしょうか……?
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いつも通りの平和な夕方だというのに、突然「急いで避難したほうがいい」なんて真剣に言われてしまうと、ビックリしてしまいますよね……。パジャマ姿だというのも気になりますし、誰も付き添いがいないというのも気になります。こういうとき、どういう対応をするのが正解なのか……。実際に直面すると躊躇(ちゅうちょ)してしまいそうです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。
配信: 介護カレンダー
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