SNSでトレンド入り「#旦那さんの好きなとこ晒してこ」に潜む“危うさ”を警鐘!《夫婦円満のヒント》を心理カウンセラーが解説

SNSでトレンド入り「#旦那さんの好きなとこ晒してこ」に潜む“危うさ”を警鐘!《夫婦円満のヒント》を心理カウンセラーが解説

考え方【1】不可解に思える行為でも「目的」がある

 次の場面をイメージしてください。まだ小さなあなたのお子さんが、夕食の後、お皿をキッチンに運んでくれました。ところが、運悪くお皿を落として割ってしまいました。

 この場面で、あなたが親の立場なら、お子さんを怒りますか? おそらく怒らないと思うんです。なぜかというと、その行為の目的が「お手伝い」や「ここまでできる自分を見てほしい」だからです。このように、何かの行動には、何かしらの目的があります。逆から考えるのならば、目的を叶えるために、私たちは行動を選んでいるとも考えることができます。

 オー・ヘンリー「賢者の贈り物」の短編。貧しい夫婦が、自分の大切なものを売って、相手のためにプレゼントを手にする、というストーリーを紹介しましょう。

“妻の美しいロングヘアに似合う櫛を買い求め、家宝の金時計を売ってしまう夫”
“夫が大事にしている金時計に合う鎖を求め、自らの美しい髪を売ってしまう妻”

 一見、お互いの行為は無駄なように見えます。しかし、その行為の目的は「お互いを思う思いやり」です。ここがわからないと、愚かな2人と映ってしまいます。相手の行為が不可解なものに見える時、「その行為の目的は何だろう?」と考えてみてください。何かしら、分かり合うためのヒントを見つけることができます。

考え方【2】共通点を見つけよう

 イラストなどを用いたゲームの一つに、「間違い探し」があります。これは、2つの似たイラストを見比べて、違う点を見つけるものです。この反対のものが、「同じもの探し」です。イラストの中に隠れている共通点を探すものです。では、ここで質問です。人間関係において、「相違点を探すゲーム」と「共通点を探すゲーム」では、どちらが、良好な関係が築けますか?答えは共通点を探すゲームです。私たちは、自分と共通項のある人に親近感を抱きます。この心理を類似性の法則と言います。 相違点を探すゲームのように、違いを見つける場合、どうしても「ダメダメ。ノーノー」となったり「間違っている」となったりしがちです。

 この他「良かった探し」というゲームがあります。このゲームも、相手の良い点に目を向けることなので、良い方法と言えます。「#パートナーの好きなとこ晒してこ」も、実は「良かった探し」の一つと言えます。相手の良いところを言語化することは良好な対人関係を築くのに非常に有効です。

 ただし、気をつける点があります。それは、「無理やり良かったことしないこと」「悪い点には目をつぶり、我慢すること」の2点です。この状況で相手のことを長期にわたって好きでい続けることが可能でしょうか。かなり無理があると思うんですね。

 無理やり良かったことにするのではなく、「嫌なことは嫌だ」とキチンと言える関係。相手の悪い点に目をつぶるのではなく、「悪い点は改善して欲しい」と伝え合える関係。このように、お互いが素直に言い合えることが、円滑な関係を持ち続けるための秘訣です。そして、お互いのクセや欠点を、笑い合える関係が構築できると素敵です。

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