「とりあえず抜く」はNG!雑草の抜き方を間違えたら大変なことに…|種類によって異なる抜き方・除草剤とは?


気温が高くなると、雑草の繁殖速度もスピードアップ!

抜いてもすぐに生えてくる雑草に、ストレスを感じている方もいるのではないでしょうか?

本記事では、わずかなすき間に生えてくる「雑草」についてご紹介。

雑草処理に頭を悩ませている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

雑草の分類

雑草はどれもただの草と思いがちですが、さまざまな種類があります。

雑草処理を適切に行うなら、「庭に生えている雑草の種類は何なのか」が分かるとよいかもしれません。

ここからは雑草の分類について詳しくご紹介します。

分類①:一年生雑草・多年生雑草

雑草を育成サイクルで分類するときは、一年で枯れる「一年生」、翌年も同じ根から発芽する「多年生」で分けるのが一般的です。

それぞれの特徴をご紹介します。

▼一年生雑草

エノコログサ(俗称:ねこじゃらし、上画像)
ホトケノザ など

一年生雑草とは、発芽してから枯れるまでのサイクルが1年の雑草です。

土に落ちて発芽しても、開花して種ができると枯れてしまいます。

ただし枯れるのは種子を残した後なので、翌年にはまた同じ雑草が生えることがほとんど。

種子の散らばり具合によっては、雑草の範囲がより広くなることもあります。

一年生雑草には、春先に発芽して夏にぐんぐん生い茂る「夏雑草」と、晩秋に発芽して越冬する「冬雑草」があります。

雑草は1年中生い茂っている印象ですが、夏と冬では微妙に種類が異なるのです。

▼多年生雑草

ハルジオン(上画像)
クローバー など

多年生雑草とは、地上に出ている部分が枯れてしまっても、根っこが生きている雑草です。

生き残った根や地下茎から発芽するため、毎年同じ雑草が同じように生えます。

多年生雑草は、いわゆる「宿根草(しゅっこんそう)」の雑草です。

中には広く根を広げる種類もあり、一度繁殖すると非常に厄介。

根を完全に枯らさないと、またすぐに雑草が生えてきます。

分類②:イネ科雑草・広葉雑草

また雑草について、「イネ科雑草」「広葉雑草」で分類するケースもあります。

この分類が使われるのは、主に除草剤を使用するときです。

除草剤の中には、「イネ科にのみ効くもの」「広葉のみに効くもの」があります。

雑草駆除のために除草剤を使用するときは、対象となる雑草がどちらに分類されるのかが非常に重要なポイントとなるというわけです。

「除草剤をまいても、全然枯れない……」という場合は、もしかすると種類に合わない除草剤を使っているのかもしれません。

▼イネ科雑草

メヒシバ(上画像)
オヒシバなど

イネ科雑草とは、植物分類上のイネ科に属する雑草です。見た目は田んぼの稲に似ていて、細長い葉っぱを持っています。

根が頑丈で抜けにくいものが多く、踏みつけても枯れません。

人通りの多い通路や地面に生えることもあります。

▼広葉雑草

ドクダミ(上画像)
ツユクサ など

広葉雑草とは、葉の面積が広い雑草です。

イネ科雑草の葉脈が並行であるのに対し、広葉雑草の葉脈は網状になっています。

代表的な広葉雑草は、「ツユクサ」「ドクダミ」です。

なおイネ科雑草・広葉雑草ともに、一年生・多年生のものがあります。

雑草の種類

季節が夏に向かっている今、雑草の勢いも増しています。

夏に生い茂りやすい、要注意の雑草をご紹介します。

ヤブガラシ

ブドウ科に属する、つる性の多年草です。繁殖力が強く、放置するとつるがどんどん伸びていきます。

他の植物を駆逐する勢いで広がるため、数ある雑草の中でもトップクラスの嫌われ者です。

ヤブガラシがイヤなのは、花の蜜に多くの昆虫が集まること。

花が咲く前に除去してしまわないと、スズメバチなどがやってきます。

筆者はヤブガラシの周辺をスズメバチがブンブン飛び回る様子を見て以来、絶対に放置しないと決めています!

メヒシバ

メヒシバは、イネ科の一年生雑草です。

冬までには枯れてしまいますが、30〜70センチほどの草丈になります。

乾燥に強く、夏の繁殖力は爆発的です。

放置すると、メヒシバだらけ……という自体もあり得ます。

ツユクサ

ツユクサは、きれいな青い花を咲かせるツユクサ科の一年草です。

古くは万葉集にも登場する植物ですが、繁殖力が強く非常に厄介。

地中でも種を作ることができる上、種の寿命は20年ともいわれています。

除草剤で枯らしても地下に種が残るため、いったん広がってしまうと根絶は非常に困難です。

雑草のタイプでは、早急な防除が必要な「強害雑草」に分類されています。

ドクダミ

ドクダミは、ドクダミ科の多年草です。

茎や葉からは何ともいえない悪臭が漂い、素手で触ると悪臭が染みつきます。

ドクダミを駆除するときの注意点は、力ずくで根っこを引き抜かないこと。

根っこが切れると、バラバラになった根っこから新たな芽が発芽します。

駆除前よりもドクダミが増え、手に負えなくなるでしょう。

コニシキソウ

「アカクサ」とも呼ばれる、トウダイグサ科の一年草です。

茎は暗赤色で、地表を這うように広がって生えます。

乾燥に強く、夏でも簡単には枯れません。

赤い色は見た目の印象が不快な上、花の蜜を求めてアリが行列を作っていることがあります。

アリや虫が苦手な人は、特に注意すべき雑草です。

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