猫の飼い主さんが知っておくべき「猫に多いがん」5つ 症状や悪性度を解説

猫の飼い主さんが知っておくべき「猫に多いがん」5つ 症状や悪性度を解説

猫は人間と同様に、がんにかかることがあります。特に高齢の猫に多く見られ、飼い主にとっては非常に心配な問題です。この記事では、猫に多いがんの種類や症状、悪性度について詳しく解説します。

猫に多い「がん」5種

猫がかかりやすいがんの種類を悪性度が高い順に紹介します。悪性度はがんの攻撃性と転移性に基づいていますが、個々の猫の病状やがんの進行状況によって異なる場合があります。

1.リンパ腫

悪性度が高く、リンパ系全体に急速に広がる可能性があります。猫のリンパ腫は治療が困難であり、特に進行が早いタイプでは、生存率が低いことが多いです。

発生部位は様々で、部位によって型の名前が異なります。わかりやすい兆候ではリンパ節の腫脹なども見られる場合もあります。

2.扁平上皮

このタイプのがんは口内の粘膜などで発生して急速に成長し、周囲の組織に深く浸透することが一般的です。猫の扁平上皮がんは、舌、歯茎、口蓋(口の屋根)などの口の部分や鼻や耳などに見られます。

口内で急速に成長した場合、痛みや食事の困難、体重減少などの症状を引き起こすことがあります。

3.悪性黒色腫

悪性黒色腫は、悪性の腫瘍であるため早期に他の体部への転移を起こす可能性があります。見つかった場合は非常に注意が必要です。

口などの粘膜との境界部や目などによく見られますが、他の部位にも見られる可能性はあります。

4.乳腺腫瘍

乳腺に発生する腫瘍で、乳腺にしこりや腫れが見られます。猫では約90%が悪性で、進行すると、潰瘍や出血が起こることがあります。早期に発見されない場合、他の臓器に転移するリスクが高くなります。

外科的切除が最も一般的な治療法であり、腫瘍が転移する前に行うことが推奨されます。避妊手術を早期に行うことが、乳腺腫瘍発生の予防になるとされています。

5.腎臓腫瘍

発見された場合、進行の速さなどで重大な影響を及ぼす可能性があります。

猫における悪性の腎臓の腫瘍の例として腎細胞がんやリンパ腫などが挙げられます。腎細胞がんは腎臓の細胞から始まるがんで、腎臓の機能障害を引き起こす可能性があります。リンパ腫も血行性やリンパ行性などに腎臓へ転移して発生する可能性があります。

腎臓細胞がんなどの腎臓にできる悪性腫瘍が進行すると、体重減少や食欲不振、嘔吐や血尿などの症状があらわれることがあります。進行すると腎不全を引き起こすこともあります。

がんの症状と見つけ方

猫のがんは早期に発見することが治療成功の鍵です。しかし、猫は痛みや不調を隠す傾向があるため、飼い主が注意深く観察することが重要です。

以下の症状が見られたら、すぐに動物病院で診察を受けることをおすすめします。

食欲の減退
体重の減少
しこりや腫れ
持続的な嘔吐や下痢
異常な出血

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