劇団朱雀「祭宴」(劇団朱雀より提供)
石川県金沢市で創立50年を迎えた清永学園(学校名は金沢福祉専門学校)は、7月5日(金)、石川県能登町宇出津の夏祭り「あばれ祭」にて、早乙女太一さんが二代目座長を務める「劇団朱雀」とともに、令和6年1月1日に起きた能登半島地震の復興支援として「復興応援特別演舞」を披露する。
また、7月6日(土)の夜にも「あばれ祭」の一部に劇団朱雀が参加する。
「あばれ祭」について
まずは、「あばれ祭」について紹介しよう。
350年前の寛文年間(1661~1672年)に悪病が流行したため、京都の祇園社から牛頭天王を歓請。盛大な祭礼を始めたところ、神霊と化した青蜂が悪疫病者を救ったそう。喜んだ地元の人々はキリコを担いで八坂神社へ詣でたのが、「あばれ祭」の始まりとされる。現在では高さ7メートル、約40数本の奉燈(キリコ)が町を練り歩き、2基の神輿を海や川、火の中に投げ込んであばれる男壮な海の祭典として知られている。
今回の企画の背景
劇団朱雀「祭宴」(劇団朱雀より提供)
能登町宇出津は、若者がその地を出ていく時「盆・正月には帰らなくてもいいが、あばれ祭には帰ってこい」というほど祭りが盛んな地域。祭りの時は町が賑わい、祭りによって町が一体化してきたそう。
「こんな時にお祭りなんてという人もいたが、こんな時だからこそお祭りを実行したい」という宇出津住民の声に感銘を受けた清永学園。町の為にお祭りを少しでも盛り上げたいという想いから、今回の企画を実行することになったという。
劇団朱雀「祭宴」撮影:橋本雅司さん(劇団朱雀より提供)
「復興の一助となりたい」「能登町の祭りで皆様と共に踊りたい」「旅一座として都心部だけでなく、地方にも劇団朱雀を届けたい」という早乙女太一さんの強い想いもあり、「あばれ祭」を一緒に盛り上げることになったという。
劇団朱雀「祭宴」撮影:坂田貴広さん(劇団朱雀より提供)
劇団朱雀の二代目座長である早乙女太一さんは、「僕が生まれ育った大衆演劇という芸能文化、その根源はお祭りにあると思っています。祭は人と人を繋ぎ、伝統や歴史を紡いで、その土地を強く豊かにして人の心や想いを未来へと繋げていく。そんな人々の願う声が詩となって音楽になる。想いを届けようとする動きが舞いとなって踊りになる。そうやって今のエンターテイメントの形が出来たんだと思います。エンタメは不要不急と言われた時期もありましたが、そうでは無いと信じて今までやってきました。エンタメこそ、人の心を潤わせ明日へ向かう一歩を後押し出来ると信じてます。『こんな時だからこそお祭りを実行したい』という宇出津住民の皆様の声に感銘を受け、町の為にお祭りを少しでも盛り上げたいと想い参加させて頂きます」とコメントしている。
配信: STRAIGHT PRESS