SNS【産後の恨み】で男女のミゾ…「夫は労働、育児は妻が」を、女性たちがどうしても受け入れられないワケ

SNS【産後の恨み】で男女のミゾ…「夫は労働、育児は妻が」を、女性たちがどうしても受け入れられないワケ

男女の主張それぞれを論点整理

 【産後の恨みは一生】……。このフレーズをめぐりX(旧ツイッター)で論争が起きています。「夫も同じくらい寝不足になって育児してほしい(してほしかった)」という女性アカウントたちと、「夫は家計を支えている。収入を得るのは重要な育児の一つ」と反論する男性アカウントたち。両者の溝はなぜ埋まらないのでしょうか。

 発端となったのは2024年6月28日(金)の投稿です。女性アカウントが、産後に「夫が自分と同じくらい睡眠不足になって育児をしてくれたら一生感謝した」「一生恩に着た機会を夫が自ら手放した」という趣旨の内容をポストしました。

 これに対しては7月1日(月)夜時点で4.1万件超の“いいね”が寄せられており、「ほんとこれ」「産後の恨み、本当に忘れない。家のこと何もしてくれなかった」「思いやりや支え合いがないと夫婦の関係は壊れるよね」「夫、自分も親だっていう自覚がないんじゃないの?」と、自身の体験などを踏まえて共感する女性アカウントたちのリプライも多く見られます。

 一方、時間の経過とともに男性陣からの意見も徐々に数を増していきました。その内容は、「妻が家事育児をしているとき、夫は家計を支えるために必死で働いている」「家事をしなければ生活は回らないが、収入がなくても当然生活はできない」「夫に仕事も家事育児も求めるなら、妻も仕事を担わないと釣り合わない」といったものです。

 男性たち側からの主張で多く見られるのは、「妻(女性)側の主張は大局的な視点に欠けている。自分のつらさばかりに目が行き、連日フルタイムで労働している夫(男性)の負担が想像できていない」という趣旨です。また、仕事ばかりで育児参加しないという妻側の不満についても「収入を得ることは欠かすことのできない育児の一つだということを認識してほしい」と反論しています。

 これは、女性アカウントたちがしばしば発信する「収入なんてどうにでもなる。それより子育ての方が大変」という意見に対して向けられたものでもあります。「相手(夫側)の負担を『どうにでもなる』で片付けてしまえるなら、そっち(妻側)の負担だって『どうにでもなる』になってしまう。なぜそれが分からないのか」というのです。

 仕事と家事育児。生活していく上での業務を夫婦で分担していると捉えれば、男性側の主張に落ち度はないように思われます。妻が、一瞬でも子どもから目を離せないという緊張感を抱えているのと同じように、夫も、自分が倒れてしまっては生活を維持できないというプレッシャーと戦っていると言えます。

 しかし、それでも女性たち側からは「出産直後で体調も悪い中、初めての育児に不安を抱く妻側の気持ちを想像できていない。互いを思いやる気持ちが感じられない」と失望の声が漏れています。

 妻側の意見と夫側の意見、あなたはどちらに共感しますか? SNSでは現状、両者のミゾが埋まる展望は見られません。

(LASISA編集部)

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