アパレル業界で約10年の接客経験を持つゆき蔵(@yuki_zo_08)さん。ゆき蔵さんが描く、当時の実体験をベースにした漫画「女社会の知られざる闇。」が話題を呼んでいる。
今回はかなりクセが強い派遣スタッフ・若井さん(仮名)が登場し、作中で大暴れ!ゆき蔵さんが勤務していた店舗はデパートに入っており、20~40代を対象としたアパレルブランドだった。そこに派遣されてきたのが若井さんだったのだが、年齢は55歳、ツインテールにミニワンピ+ショートパンツという出で立ちで初出勤。ニーハイソックスを履き、“絶対領域”を主張する姿にゆき蔵さんたちは絶句。
「若井さんは確かにスタイルはいいんですが、だからといって20代に見えるわけもなく…なのに10代の着こなしで…」とゆき蔵さんは語る。慎重に言葉を選びながら着丈が短い旨を伝えたものの、若井さんはまったく意に介せず。そんな常識にとらわれない若井さんは、接客でも次々と大事件を巻き起こしていくのだった。
当時のことについて、ゆき蔵さんに詳しく話を聞いてみた。
――ゆき蔵さんの勤務していた店舗では定期的に派遣さんを依頼していたようですが、人事部はなぜお店のカラーに合わない若井さんを選んだのでしょうか?
人件費の問題だと思います。優秀な派遣さんは時給が高いので…。人事は未経験の派遣さんもよく採用してました。
――若井さんに声を掛けられたお客様が、次々と店舗から立ち去っていく様子が作中に描かれていますが、実際に売上にも影響しましたか?
多少影響しました。特に若いお客様はギョッとしてる方も多かったです。若井さんの場合は言葉遣いも「ちょー」とか「やばーい」など百貨店らしからぬものだったので余計に浮いていたと思います。
――本作では“30万円分のお取り置き商品が全キャンセルされる”という出来事について描かれています。“売り逃し”もあったようで30万円分のキャンセルは痛手でしたね。
はい…。お取り置きの基本ルールは1週間なのですが、大前提として“お買い上げ実績”という名の信頼がないといけません。それがない場合のお取り置きは痛い目を見ることが多いんです。音信不通になったりする方もいらっしゃいますし、自分が取り置きしたことを覚えてない方もいらっしゃったりして…。
お取り置きのキャンセル自体は仕方ない理由もあるので起こりうることだが、さすがに30万円分という大量のお取り置きをしておきながら、さらに1週間の期限を2週間に引き延ばした挙げ句に1商品も購入せずに、謝罪もない…となれば、そこに悪意を感じる。
漫画の最後では、大量のお取り置きを自己判断で勝手に受けた若井さんと、それを平気で全キャンセルしてきたお客様に鉄槌が下されるのだが、一体どんな“鉄槌”なのか…?少し強引でパワープレイ気味の“鉄槌”だが、スカッとすること間違いなし!
取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)
配信: Walkerplus
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