第三者の専門家から言われて自覚
翌日、修理工場から午前中早々に帰って来た義母。けれど、自分から何も話しだそうとしません。私は昼ごはんどきになってから、「車、どうでしたか?」とのんびり尋ねてみました。
「うん、まあ、大丈夫やったわ。故障ではなくて……なんか私の勘違いだったみたい」と、義母からは少し歯切れの良くない返事。それ以上あまり話したがらない様子だったので、「そうですか、故障じゃなくてよかったですね」と声を掛けるだけにしました。
どういう説明があったのか気になったので、後から修理工場の担当者に電話で聞いてみました。「車は全然なんともなかったですよ。お母さんには、シフトをニュートラルやドライブに入れたままエンジンを切ったときのことを説明させていただきました。『場合によっては下り坂では勝手に動くことがあるし、エンジンがかからないこともあるし、アクセルを踏んでも発進しないこともありますよって。だから停車するときは必ずパーキングに入れてください、操作するときはシフトがどこに入っているかよく確認してくださいね』って言ったらうなずいてらっしゃったから、納得いただけたと思いますよ」
夫にこの話を伝えると、「やっぱりシフト操作のミスだな。修理工場の人に言ってもらってよかった。俺が母に『運転ミスじゃないか?』と言っても、そんなことはないってはねつけられたと思う。こういうことは専門家に相談して、説明してもらうのが正解だな」と言い、ため息をついていました。
まとめ
交通事情の良くない田舎に住んでいるので、家族としては、義母自身が自立した生活を送るためにはできるだけ長く安全運転を続けてほしいと思っています。ただ、高齢となり危険度がじりじりと上がっているのは事実。免許返納後の不便な生活を思うと簡単には踏み切れず、今のところは、徐々に運転範囲を近隣に限り、できるだけ運転頻度を減らすなどの措置が必要な段階かと思います。でもそこで大切にしたいのは、ベテランドライバーである義母本人の理解。まずは自分の運転をしっかり見直してほしいと思います。そのためには家族からの意見だけでなく、今回のように第三者である車の専門家から指摘してもらうのは有効だと感じました。
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文/あさみ
イラスト/sawawa
著者/シニアカレンダー編集部
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