梅酒って作れるの!?材料たった3つ♪自家製「梅酒」の作り方とコツを栄養士ライターが解説

梅酒って作れるの!?材料たった3つ♪自家製「梅酒」の作り方とコツを栄養士ライターが解説

必要な材料は、青梅・焼酎・氷砂糖の3つだけ!

 数ある「梅しごと」の中でも、もっとも手間がかからず、失敗が少なく、思い立ったら作れるのが「梅酒」。今年は、例年よりも梅が不作と言われていますが、青梅を見かけたら挑戦してみていただけたらうれしいです。

 梅酒作りに必要な材料は、3つだけ。梅の実(青梅)、焼酎(ホワイトリカー)またはブランデー、氷砂糖です。それぞれの材料について注意点とコツをまとめました。

●梅の実
 梅酒づくり初心者は、実がしっかりした「青梅」がおすすめ。傷があると梅エキス以外の不純物が出て濁りやすくなるので、傷がないものを選ぶようにしてください。やや熟した黄梅は青梅に比べて実がやわらかく傷がつきやすいため、中級者向き。気をつけて優しく扱ってくださいね。

●焼酎(ホワイトリカー)またはブランデー
 焼酎やブランデーをおすすめする理由は、アルコール度数の高さ(ホワイトリカーは35度程度、ブランデーは37~50度程度あります)。度数が高いと保存性が高くなり、果実の成分抽出がスムーズになるためです。また、日本酒やワインなどアルコール度数が20度以下の酒類で梅酒を仕込むと、酒税法に違反することになるため注意が必要です。ベースとなる酒類は「アルコール分20度以上のもので、かつ、酒税が課税済みのものに限る」などの条件付きで、自分が飲むための梅酒づくりが例外的に認められているのです。焼酎(ホワイトリカー)やブランデーは、アルコール度数が20度以上あるので問題ありません。

●氷砂糖
 梅酒づくりに氷砂糖を使うのは、上白糖やザラメよりも溶けるスピードが遅いから。保存瓶の中の砂糖濃度が少しずつしか上がらず、梅の中から水分が出ていくのも、出て行った水分の代わりに梅の中に糖分が浸透するのもゆっくりです。こうすることで、梅の実がシワになりにくく梅酒の仕上がりが良くなります。


▲梅、氷砂糖、焼酎があれば、「梅酒」はすぐに仕込めます!

「梅酒」は思い立ったら手早く仕込める!

 つまり、梅酒などの果実酒は、「ベースとなるお酒選びに注意し、家で楽しむ目的なら手作りしてOK」と特別に許可されたお酒なのです。とても簡単に仕込めるので、この機会にチャレンジしてみてください。

【梅酒の材料】(出来上がり約2リットル)
・青梅(「南高」「古城」など)…1kg
・氷砂糖…500~1000g(好みで調整を)
・ホワイトリカー(果実酒用焼酎)…1.8リットル

 保存瓶は、密閉式のガラス瓶がおすすめ。梅の重量の4倍程度の大きめ容量が安心です。お湯で洗った後にホワイトリカーやアルコールで消毒を(耐熱性ガラスであれば熱湯消毒がベスト)。消毒後、よく乾かしてから使いましょう。

【梅酒の作り方】
(1)青梅を流水で優しく洗い、ザルにあげて水気を切ります。さらに、カビを防ぐため、キッチンペーパーで梅の表面に残っている水気を1個ずつよく拭き取ります。

(2)竹串で青梅のヘタ(実が枝についていた部分)を1個ずつ丁寧に取り除きます。できれば仕込みたい前日にここまでやっておき、さらに一晩かけて梅の実の表面の水分を完全に飛ばすのがおすすめ。


▲梅の実を傷つけないよう、竹串でヘタのフチをなぞるようにするとスポっと取れます。

(3)保存瓶に青梅→氷砂糖の順に入れ、最後にホワイトリカーを注ぎ入れます。保存瓶のフタをしっかり密封し、温度変化の少ない冷暗所に保存すれば仕込み完了! 1~2週間に一度程度、保存瓶を軽く揺すって溶けた氷砂糖を行き渡らせてください。


▲青梅と氷砂糖を交互に入れてもOK。その場合、最後は氷砂糖で終わらせてください。

なお、氷砂糖を梅と同量程度使い、(3)の工程でホワイトリカーを入れなければ、自家製「梅シロップ」を作ることができます。その場合は、梅から果汁が出て氷砂糖が完全に溶け段階で(数週間~1カ月程度)梅を取り出し、シロップを小さい瓶に移して冷蔵保存してください。


▲2年前に筆者が仕込んだ梅酒。飲んだ分、減っています(笑)。年月が経つほど深みのある味わいになり、飲みやすくなった気がします。

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