熱中症対策に麦茶は向かない?管理栄養士が麦茶の上手な飲み方を紹介

熱中症対策に麦茶は向かない?管理栄養士が麦茶の上手な飲み方を紹介

暑くて喉が渇いたときにぴったりな麦茶ですが、「実は熱中症対策に向いていない」と聞いたことはありませんか?この記事では、熱中症対策に麦茶が向かないと言われる理由や、麦茶の上手な活用方法について解説します。水分補給のために麦茶をよく飲む方は、ぜひ参考にしてくださいね。

麦茶だけでは熱中症対策にならないといわれるワケ

熱中症対策には水分と塩分を摂ることが大切

大量に汗をかくときは、水分だけでなく塩分補給も大切です。

高温多湿の状況で、30分以上の労働やスポーツなどで大量に汗をかいたとき、体内の水分だけでなく塩分やミネラルも失われます。そのような状況で水分だけを摂取すると、血液中の塩分やミネラル濃度の低下がおき、熱中症につながるおそれがあるためです。(※1)

麦茶は汗を多くかいたときの水分補給には向かない

大量に汗をかいたときは塩分補給が大切ですが、麦茶には塩分が含まれません。また、麦茶や水だけでは体液中のイオンバランスが保ちにくく、体液内の塩分濃度が薄くなるおそれが。

そのため、大量に汗をかいたときは、麦茶だけで熱中症を対策することはむずかしいでしょう。(※2,3)


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熱中症対策に麦茶で水分補給するときのポイント

ポイント

普段の水分補給として活用する

塩と砂糖を加える

こまめに飲む

普段の水分補給として活用する

日常的な水分補給では麦茶がおすすめです。アルコールやカフェインを多く含む飲み物には利尿作用があり、体内の水分が排出されやすいです。また、清涼飲料水は糖分が多いので、飲み過ぎることで血糖値の上昇を招くかもしれません。

糖分やカフェインを含まない麦茶を、普段の水分補給として活用するのはいかがでしょうか。(※3,4,5)

塩と砂糖を加える

汗を多くかいたときは、スポーツ飲料や経口補水液の摂取がおすすめです。しかし、糖分が気になったり手元に用意ができなかったりするときもありますよね。

そのときは、麦茶1.0Lに小さじ0.5杯の塩と砂糖大さじ4.5杯を加えることでも対応できますよ。塩だけでなく砂糖も入れるのは、水分や塩分の吸収をよくするためです。(※1,6)


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こまめに飲む

脱水にならないことは、熱中症対策の基本のひとつです。しかし、軽い脱水状態になってものどの渇きを感じにくいため、のどが渇く前や暑い場所に行く前からの水分補給が大切です。

また日常生活において、飲料として摂りたい一日の目安量は1.2Lとされています。そこに発汗量も合わせて、こまめに水分補給ができるとよいですね。特に起床時や入浴前後に意識して飲みましょう。(※7)

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