日本でもしばらくオーロラが見られる? 太陽フレアがもたらす意外な影響も

太陽フレアがもたらす影響と対策

太陽フレアはオーロラをもたらすだけでなく、通信障害や停電など、さまざまな被害が想定されています。なお、地球に影響を及ぼすような太陽活動を「宇宙天気現象」と表現し、太陽フレアによる影響を「宇宙天気災害」といいます。

私たちの生活に影響を及ぼす可能性がある宇宙天気災害として以下が挙げられます。

このような大規模災害は100年に1回程度の発生といわれています。

太陽フレアの活動を正確に予想することはできませんが、日々の太陽活動の状況や変化、数日先までの見通しは宇宙天気予報を参考にすることで、ある程度把握できます。

宇宙天気予報は、情報通信研究機構が運営している宇宙天気予報専門の情報サービスです。太陽フレアや地球の磁気の状況など、宇宙に関するさまざまな現象の現況解説や予想を行っています。また、今後の傾向については宇宙天気予報のレポートでも把握できます。

宇宙天気災害が発生すると停電したり、通信に影響が出たりする可能性があるため、事前に停電対策を行い、家族と連絡が取れなくなったときに、どこに集まるかなど普段から話し合っておくことも大切です。

太陽フレアの今後について


引用:NHK「11年周期で増減する黒点」

太陽の黒点数は約11年周期で増減を繰り返しており、黒点数が多いタイミングで太陽フレアも起こりやすくなっています。2024年は黒点数が多い周期に入っており、それに伴う太陽フレアで日本でもオーロラが観測されたのです。

前回の黒点数のピークは2014年だったことから、従来の周期だと2025年頃まで太陽活動が活発な状態が続く可能性があります。

今後もオーロラを観測できる可能性はありますが、その際には宇宙天気災害の発生にも注意しなければなりません。

〈執筆者プロフィル〉

田頭 孝志

防災アドバイザー/気象予報士

田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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