毎年夏は夫が車でエアコンをガンガンに効かせます。ガソリン代が心配ですが、温度設定したら節約できるのでしょうか?

夏の車内は、少し駐車しておくだけでもサウナのような暑さになります。また、走行中も日差しが入り、暑さがなかなか和らぐことはなく、常にカーエアコンをつけて運転することも少なくありません。しかし、夏場はエアコンをつけっぱなしにしているとガソリンの減りが早いようにも感じます。
 
そこで本記事では、カーエアコンの仕組みやエアコンの上手な使い方、燃費向上テクニックについて解説します。

カーエアコンの仕組み

まずはカーエアコンが冷風をつくる仕組みを知りましょう。カーエアコンの仕組みは、冷媒と呼ばれるエアコンガスを使い、冷風をつくるというものです。

 

冷媒は常温では気体ですが、高温高圧状態に圧縮し液状化させます。液体になったら、再び気体に戻ろうと蒸発するため気化熱が発生し、これが空気を冷やします。この現象を繰り返すことで冷風がつくられるのです。

 

ちなみに冬に利用する暖房の仕組みは、冷風とは異なります。暖房はエンジン内を循環する熱を逃し、オーバーヒートを防ぐ冷却水を利用します。加熱された冷却水をダッシュボード奥のラジエーターに引き込んで、ブロアファンで車内に温風を送り出す仕組みです。

 

カーエアコンは燃費に影響する?

カーエアコンが冷風をつくる仕組みを解説しましたが、これは燃費に影響するのでしょうか。

 

夏場にエアコンを使いながら走行していると、燃費の減りが早いように感じたことがある人もいるのではないでしょうか。その原因はコンプレッサーにあります。冷媒を圧縮させる装置がコンプレッサーです。カーエアコンにある「A/C」ボタンを押すとコンプレッサーが作動します。

 

コンプレッサーを動かすためにはエンジンの力が必要になるため、通常走行時よりもエンジンを動かす必要があり、燃費に影響するのです。なお、温風をつくるのは運転時に発生するエンジンの熱が使われるため、燃費には影響しません。

 

カーエアコンで冷風を使うとどれほど燃費に影響するかは、環境省のデータにより明らかです。環境省の「エコドライブ10のすすめ」によると、車内の温度設定を外気と同じ25度に設定した場合、12%程度燃費が悪化することが分かっています。

 

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