借金の返済シュミレーションをしてみませんか?
最初は少額借りていただけなのに、いつの間にかそれが癖となり、多額の借金を抱えてしまう方は少なくありません。
借金の返済は、金額にもよりますが、適切な返済計画を立てた上で行わないといつまで経っても完済できない可能性が高いのです。
そこで今回は、
借金の返済シミュレーションを行う前にすべきこと
複数のケースを想定した返済シミュレーション
借金が減額される条件
返済が難しいときの債務整理
などを解説します。
この記事があなたの返済シミュレーションのお役に立てたら幸いです。
借金を返せない場合は、以下の関連記事をご覧ください。
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1、借金返済シミュレーションをする際にすべきこと
単に借金返済シミュレーションをしても、実際に返済できる体制を整えなければ意味がありません。
借金返済シミュレーションをする際に意識しておきたい点は「生活費の確保」「現在の借金状況の正確な把握」「金利分を計算に入れた返済計画」です。
それぞれのポイントを見ていきましょう。
(1)生活費の確保|いくらあれば生活できるのか
1ヶ月の収入のすべて、もしくは大半を何も考えずに返済に回すと、毎日の生活費用が不足するという事態が起きます。もちろんその逆も然りです。
そこでまずは1ヶ月の生活費は「いくらあれば足りるのか?」という点を正確に把握しておきましょう。
2016年の勤労者世帯のうち2人以上の世帯の消費支出は1ヶ月平均で見ると30万9,591円です。支出の内訳は以下のとおりです。
食料
7万4,800円
住居
1万8,900円
光熱・水道
2万700円
家具・家事用品
1万900円
被服及び履物
1万3,100円
保険・医療
1万1,300円
交通・通信
4万8,800円
教育
1万9,600円
教養・娯楽
3万100円
その他(諸雑費、交際費、仕送りなど)
6万1,400円
消費支出合計
30万9,600円
参考:生命保険文化センター
支出内訳を見ると食料が約7万5,000円と最も高く、次いでその他(諸雑費、交際費、仕送りなど)が約6万1,000円となっています。
毎日の食費は外食の回数を減らしたり、価格が安いスーパーマーケットなどで購入することで簡単に節約ができます。このような工夫によって節約できた分を、借金の返済に充てることができれば、返済までの期間も短縮できるでしょう。
また年代別で1ヶ月の消費支出が最も多かったのは50歳代の約35万3,000円であり、40代(約32万円)、60代(約29万3,000円)と続いています。この世代(特に40代)は「教育」「教養・娯楽」の支出が大きいことからわかるように、子どもの面で支出が増える傾向にあるようです。
20代~70代の中で最も消費支出が低かったのは、意外にも20代であり、約21万1,000円です。
(2)借金状況の整理と把握
実際に借金を返済していくにあたって大切なことは、現在の正確な借金状況の把握および整理です。
借入先や借入額が多い人ほど、毎月の返済額や完済までの残り期間を把握できていないことが多いです。これでは最悪の場合「今月返済する分を使ってしまった」というケースに発展する可能性もあります。
現在の借入先をすべて把握している場合は、ATMやインターネットの会員サイトなどから借入残高、毎月の返済額を確認できますので、これらを活用するのがおすすめです。もちろん電話で直接オペレーターに確認することもできますので、自身のやりやすい方法で正確な借入状況を把握するようにしましょう。
また借入先が多すぎて、どこから借金をしているのか不明な場合は以下の個人信用情報機関に問い合わせてください。
株式会社CIC
日本信用情報機構(JICC)
全国銀行個人信用情報センター(KSC)
この3つの個人信用情報機関には銀行、消費者金融、クレジットカード会社、携帯電話会社などが加盟しており、以下のような情報を収集、保管しています。
金融機関などへの借入申込み状況
金融機関などからの借入利用状況
現在の借金の残高
返済の延滞状況
消費者がどこの金融機関から借入を行っているかも把握することができます。
これらの情報は本人が申込みをすれば、開示できますので、正確な借金状況を把握するのに役立てましょう。
開示請求に必要なものは本人確認書類や手数料などです。
(3)金利分の返済も踏まえた返済計画
銀行や消費者金融の運営資金は私たちが支払う元本に上乗せされた利息で賄われています。つまり、金融機関からお金を借りる際、または返済する際は金利のことを常に頭に入れておく必要があります。
「毎月決められた金額を返済しているのになかなか借入残高が減らない」と感じるのは、金融機関ごとに設定されている金利の影響が大きいです。現在、利息制限法の「第一章 利息等の制限」で定められている上限金利は以下のようになっています。
借入金額
金利
10万円
年20%まで
10万円~100万円未満
年18%まで
100万円以上
年15%まで
参考:利息制限法
もちろんこの金利はあくまでも上限金利なので、金融機関によっては年利15%のところもあれば、年利17%に設定しているところもあります。
同じ借入額でも金利によって、トータルの返済額も異なってくるので、現在借入れしている金融機関の金利を正確に把握することが重要です。
2、借金返済シミュレーション~1日でも早く借金問題を解決しよう
ここからは実際に借入総額、毎月の返済回数ごとに分けて、借金返済シミュレーションを行っていきます。
なお今回のシミュレーションで設定している金利は50万円、年利17.5%、100万円以降は年利15%です。
ちなみにシミュレーションを行うときには、無料で利用できるシミュレーターを使うのが便利です。
最近は各金融機関、大手消費者金融の公式サイトや借金返済シミュレーターアプリなどでもシミュレーションを行うことができますので、自身で使いやすいシミュレーターを探してみましょう。
(1)50万円の返済シミュレーション
返済回数
毎月の返済額
かかる利息の合計
返済額の合計
50回
1万4,154円
20万7,771円
70万7,771円
80回
1万629円
35万370円
85万370円
120回
8,066円
46万7,985円
96万7,985円
150回
7,397円
60万9,652円
110万9,652円
180回
7,872円
91万7,920円
141万7,920円
※金利年17.5%で計算した場合
(2)100万円の返済シミュレーション
返済回数
毎月の返済額
かかる利息の合計
返済額の合計
50回
2万7,017円
35万858円
135万858円
80回
1万9,846円
58万7,693円
158万7,693円
120回
1万6,133円
93万5,960円
193万5,960円
150回
1万4,795円
121万9,251円
221万9,251円
180回
1万3,995円
151万9,389円
251万9,389円
※金利年15%で計算した場合
(3)200万円の返済シミュレーション
返済回数
毎月の返済額
かかる利息の合計
返済額の合計
50回
5万4,035円
70万1,736円
270万1,736円
80回
3万9,693円
117万5,384円
317万5,384円
120回
3万2,266円
187万2,060円
387万2,060円
150回
2万9,590円
243万8,690円
443万8,690円
180回
2万7,991円
303万8,534円
503万8,534円
※金利年15%で計算した場合
(4)300万円の返済シミュレーション
返済回数
毎月の返済額
かかる利息の合計
返済額の合計
50回
8万1,052円
105万2,625円
405万2,625円
80回
5万9,539円
176万3,127円
476万3,127円
120回
4万8,400円
280万8,004円
580万8,004円
150回
4万4,386円
365万7,872円
665万7,872円
180回
4万1,987円
455万7,725円
755万7,725円
※金利年15%で計算した場合
(5)500万円の返済シミュレーション
返済回数
毎月の返済額
かかる利息の合計
返済額の合計
50回
13万5,088円
175万4,374円
675万4,374円
80回
9万9,232円
293万8,571円
793万8,571円
120回
8万667円
468万24円
968万24円
150回
7万3,977円
609万6,544円
1,109万6,544円
180回
6万997円
759万6,134円
1,259万6、134円
※金利年15%で計算した場合
貸金業者からの融資は金額に関係なく「返済回数が多ければ利息も高くなる」という特徴があります。
そのため、毎月の生活費用を最低限確保したら、残りは返済に回すようにして、できるだけ少ない回数で完済することを心がけておきましょう。
配信: LEGAL MALL