梅雨明けを待たず、すでに全国で「猛暑日」を記録している2024年7月。とあるX(旧ツイッター)ユーザーの男性が「日傘デビューしました」と投稿しました。男性も積極的に日傘を活用していくべきと賞賛の声が上がる一方で、一部女性たちからは批判や攻撃的なリプライが寄せられています。一体なぜなのでしょうか?
「男性は楽でいいね」という言葉の真意は?
男性ユーザーが“日傘デビュー”を報告したのは7月7日午後。それまでは日傘に抵抗があったものの、いざ使ってみると非常に快適で、日傘を使っていない世の男性たちにもおすすめしたい旨が記されていました。
これに対しては10日(水)15時時点で6.1万件以上の“いいね”が集まり、「日傘を差すと体感温度が数度下がるから」「昨今の暑さは命の危険がある。誰でも臆さず使うべき」「猛暑には日傘……早く常識になってほしい」「みんなで日傘使おう!」とポジティブな意見が相次いでいます。
しかし一方で、一部の女性アカウントたちからは「本当にキモい。無理」と批判や攻撃的なリプライが。「男性は楽でいいね」という投稿には2万件近いいいねも集まっています。
女性たちの“批判”を総合すると、かつてツイッター(当時)などのSNSでは、日傘を差している女性に対する苛烈な“誹謗中傷”が散見されました。「女性の日傘が通行の邪魔」という一理あり得る主張にとどまらず、「周りの迷惑より自分の美肌が優先か?」「日傘差してる女だいたいブス」「ブスが紫外線気にしてどうなるの?」など、一線を越えた書き込みは過去ログとして現在も確認できます。
こうした経緯を踏まえて一部女性たちは、「日傘を差してる女性は今までさんざん言われてきたのに」「女性への中傷ツイートをとがめる男性なんていなかったのに、男性が日傘使い始めただけで賞賛してもらえるんだね」「男性は楽でいいね」「手のひら返して『日傘使おう!』とか言ってる人たち本当にキモい。無理」と、積年のうらみを吐露しているようです。
検索する限り、女性に対する“日傘ブス”といった書き込みは10年以上前からあり、2020年代に入ってからも散見されます。中には日傘を差す女性に危害を加えることを匂わせる内容もあり、こうした投稿に恐怖を感じたり傷付けられたりした女性たちがいたことは間違いないでしょう。
ただ、今回の発端となった投稿者の男性がこれまでに日傘女性を中傷した過去は確認できないことから、「(日傘女性を)叩いてた人が悪いんだから叩いてた人に文句言うべき」「男性にも日傘が浸透するのは、皆が生きやすい社会に近付いた証拠なのに批判するなんて」「年々猛暑はひどくなっている」「過去の誰かの失言の責任を現在の男性全員に背負わせるのは違う」などの疑問の声も併せて確認できます。
(LASISA編集部)
配信: LASISA
関連記事: